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Archive for the ‘旬の野菜情報’ Category

旬の野菜情報 2011.4.21 根菜編

木曜日, 4月 21st, 2011

旬の野菜情報、あまりにも長い間サボってしまって、旬というには赤面したくなるようなものも多いですが、前回の野菜情報から新たに出た野菜を一応ピックアップして、更新しています。
ただ、量が多いので、一度にまとめて更新する時間が無く、少しずつ更新をかけていきたいと思います。

今日は根菜編。

カブは冬のカブがすっかり姿を消し、春の小カブが出てきました。

みやま小かぶ
理想覆下小かぶ

どちらも、甘みがあって、味の良い小カブです。
生でカリカリ齧っても、サラダにしても、味噌汁の具にしても、浅漬けにしても、煮物に入れても美味しいカブです。葉っぱももちろん美味しく食べられます。

大根は冬の大根はすっかり姿を消し、春の二十日大根が出てきました。

Great of Sicily
White Hailstone

どちらも外国の固定品種です。
Great of Sicilyはシチリア島の赤い大きな二十日大根、White Hailstoneは珍しい白い二十日大根です。どちらもさわやかジューシータイプです。

カブ、大根だけでなく、冬の根菜はもうすっかり姿を消しました。
三月から出荷していた春の小カブ、二十日大根は、ビニールトンネルの下で、1月に播種して、育てていたものです。
小カブはよく育ちましたが、二十日大根はビニールトンネル栽培との相性が悪かったのか、どうも生育に難があるものが多かったようです。
出荷できなかったものも多数。
今年の失敗は来年にフィードバックです。

旬の野菜情報にルタバガを忘れていました

木曜日, 2月 10th, 2011

先日の「旬の野菜情報 2010.2.8」にルタバガを載っけるのを忘れていました。

ルタバガ

聞き慣れない名前だと思います。

スウェーデン蕪
スウェード

という名前の方が、まだしも耳にされた方がいらっしゃるかも。

蕪のようで蕪にあらず。
カブとキャベツが交雑してできたとか、
セイヨウアブラナの変種らしいとか、
いろいろ言われていますが、出自はよく分かっていないようです。

葉っぱはキャベツ的で、味もキャベツによく似ているのですが、根っこが太り、まるで無骨な蕪のようにでっかくなるんです。
この根っこを食べるんですが(葉っぱも食べられます)、これが美味しい。
煮るとかよりもやっぱり焼くのが美味しい根菜です。
グリルするとか、焼き芋ならぬ焼きルタバガを作ると、寒さで甘みを増したルタバガはほんと~に美味しい。
なんでこんな美味しい野菜が今まで日本で殆ど知られていなかったのか?

ルタバガは寒さに強い野菜で、北部ヨーロッパで昔から作られてきた根菜です。
品種もいろいろあるようで、ものによっては家畜の餌としての利用がもっぱらの品種もあったのではと思います。ルタバガの説明に家畜の餌というキーワードを見かけたことがありますから。そういうところから日本への導入が躊躇されたのかも。
また、ドイツでは第一次世界大戦中に「ルタバガの冬」と呼ばれる食糧難の冬があり、人々はルタバガで飢えをしのいだ、その経験のある人たちはルタバガなんかもう金輪際食いたかねえとルタバガを敵視し、実際にルタバガの生産量が減ったといういきさつがあるのだそうです(日本の戦中戦後を経験してきた人たちがもう一生サツマイモなんか食いたくねえと言うに近いものがありますね)。

でも、品種によるのかもしれませんが、ルタバガは美味しいです。
実は直売所でもひそかな人気。
グリルしたルタバガを試食で出したら、「甘い!美味しい!」と買ってゆかれるお客様が続出。
ふつう、こういう見たことのない野菜、見ためも全然きれいでないし、大きくもないし(うちの畑の地力が無いせいです・・・)、という野菜は売れ残り率が高いのですが、試食の威力でほぼ完売のことが多いです。

今回作ったのは2品種:

Laurentian Rutabaga

Champion A Collet Rouge Rutabaga

Laurentian の方がちょっとさっぱりめの風味、Champion ・・・の方が甘みが強いことが多いようです。
残念ながら、今年ルタバガははっきり言って不作です。収穫量は非常に限られているので、機会がありましたら、一期一会の気持ちでお試し下さい。

旬の野菜情報 2010.2.8

火曜日, 2月 8th, 2011

やれ風邪だの怪我だのとうじうじ言っておりましたが、先日のブログを書いた後、とどめにどーんと風邪をひいてしまいました。
半日で38度まで上がった熱に、もしやインフルエンザ?と恐れおののいて、夜間診療所で検査してきましたが、結果はマイナス。どうも胃腸にくるタイプの風邪みたいです。
熱とお腹痛と頭痛とで、ほとんど食事もできず、ふらふらの私の代わりに、一人で収穫と出荷をするはめになった、たそりあ夫。ちゃんとセット野菜2種類作れるかどうか不安ですが、がんばってください、すんません。

幸い今日になって熱もだいぶ下がり、多少はPCの前などに座ってられるくらいになったので、この際、ずっとさぼっていた旬の野菜情報を更新してしまおうと。

大根は聖護院系の

国富大根

が、しばらく前から出てきています。
みずみずしくて、甘みのある、でっかい球形の大根です。煮物にも向きますが、薄くスライスすると、そのままサラダにもOK。スライスしてから時間が経つと味が落ちますので、食べる直前にスライスして下さい。
葉っぱもやわらかくみずみずしいので、じゃこなどと一緒に炒め物にすると美味しい。

ニンジンも種類がいくつか出てきました。地力の無い畑なので、小ぶりなものが多いのですが、味や香りは素晴らしいものが多いです。

White Belgian Carrot:欧米の白いニンジン。独特な香りが高く、甘みがあります。

Cosmic Purple Carrot:欧米の赤紫のニンジン。小さめですが、これも独特の香りがあります。

Lunar White Carrot:欧米の細長い白いニンジン。この冬のたそりあのニンジンの中でぴか一を争う一つ。ともかく香りと甘みがすごくいい。

St. Valery Carrot:やはり欧米のオレンジ系のニンジン。日本のニンジンに一番風味が近いかもしれませんが、それでもやっぱり違う。

Parisienne Carrot:フランスの小さい一口サイズのニンジン。オレンジ系で甘みが強い。

どれもこれも日本のニンジンとは違う香りが高く(ちょっと個性が強いものもありますが、非常に良い香りです)、甘みがあります。
生でかじっても、サラダにしてもいいですし、適当な厚さに切ってトースターなどで焼いても美味しいです。グリルというか焼き野菜ですね。
煮てもいいのかもしれませんが、煮るより焼く方が持ち味を引き出すような気がします。

根菜以外では

こぶ高菜

チーマディラーパ

こぶ高菜はカラシナの仲間ですが、1947年に中国から日本に伝わり、九州でずっと作られてきた野菜です。葉っぱの真ん中にこぶが出来るのが名前の由来。でも、全部の葉っぱにこぶがあるわけではありません。うちでは、こぶのある葉っぱの方が少ないです。
旨みの強い野菜で、特に葉柄の基の部分が美味しい。生でかじっても美味しい。
一般的にはお漬物にする野菜らしいのですが、炒め物にしても美味しいし、サラダにしてもいいと思います。

チーマディラーパ、イタリア野菜に詳しい方ならご存知のお野菜。蕪の一種の蕾菜なんです。
見かけは菜の花にちょっと似ています。味もちょっとほろ苦さがありますが、それ以外にも独特のなんともいえない風味というかくせがあります。このほろ苦さとくせのコンビネーションがなんともいえずたまりません。オリーブオイルで炒めたりすると美味しい。一度食べるとはまります。
イタリアのブーリア州では、このチーマディラーパをオレキエッテと呼ばれる耳たぶ状のパスタにからめて食べるのが定番なんだそうです。私はまだパスタと合わせてないのですが、この個性的な風味はなんとなくパスタとマッチしそうな気がします。

旬の野菜情報 2011.1.3

月曜日, 1月 3rd, 2011

旧年中にアップデイトできなかった旬の野菜情報です。

まず、カブから。

Golden Globe Turnip

は、洋モノのカブです。
日本のカブと雰囲気が違います。しっとりと和風のお惣菜に溶け込むカブではありません。
キャベツくさいんです、風味が。
でも、このキャベツくささが油とともに加熱されると、なんともいえない美味しさに変わります。
グリルがおすすめ。(他にもっといい調理法があるのかもしれないけど)

大根では、

上野地大根

が出てきました。
山梨県諏訪地方で作られている辛味大根の一種です。
おろすと水分の少ない、とてつもなく辛い大根おろしが出来ます。これを薬味にして蕎麦を食べたりするそうなんです。
でも辛い大根おろしを楽しむだけではありません。円筒形で揃いが良いということで、干して沢庵にするのによく使われている大根でもあります。
今、うちではこの上野地大根の厚めの切干大根を作っている最中ですが、干すと甘くなります。干しかけをついそのまま齧ってしまうほど美味しいです。
そして、普通のお惣菜にも使える大根なんです。煮物に向きます。

サツマイモも12月にはいろいろ出しました。

安納
金時
太白
紫芋

安納は最近流行のねっとり系の甘~いお芋です。
金時は紅赤と呼ばれている昔ながらの金時ではなく、鳴門金時とか五郎島金時と同じ系統の高系14号という品種です。
ベニアズマと同じくホクホク系の甘いサツマイモですが、ベニアズマとは風味が異なります。
太白は、身が白いサツマイモ。上等な和菓子を連想させる上品な甘さが特徴です。干し芋に向く品種ですが、焼き芋などでも楽しめます。年配の方には懐かしいお芋らしい、という話も聞きました。
紫芋も、最近あちこちでよく見かけるようになりました。中まで濃い紫のサツマイモで、ベニアズマなどほど甘みは強くありませんが、紫のもとになっているアントシアニン色素の健康効果が期待されてか、人気上昇中です。紫を生かしてスイーツにしたり、揚げたものをつけあわせの彩りに加えたり、いろいろと応用範囲の広いサツマイモです。

菜っ葉類もいくつか。

ごせき晩生小松菜

小松菜は日常のお惣菜に活躍の菜っ葉です。おひたし、汁の具、炒め物。
特に関東圏では雑煮の具に欠かせないのでは?

鳴沢菜

は菜と名はつけど、むしろカブに近いです。
野沢菜の近縁にあたりますが、野沢菜と違い、大きく太る根っこがカブのように食べられ、しかも美味しいんです。
寒さにあって、葉にも根にも旨みを増すこの野菜は、昔から山梨県鳴沢村で作られてきました。
煮物、炒め物、汁の具、漬物、料理幅の広いお野菜です。

タアサイ

は、もうすっかりなじみになった中国野菜。
炒めると旨みが出てきて、美味しい。

蕾野菜も年末からデビューです。

ブロッコリーでは、

Calabrese Green Sprouting Broccoli

イタリアから1880年代にアメリカに渡って、ずっと作られてきた品種です。
硬い蕾も、やわらかくほどけてきて花が咲きかけた蕾も、どちらも美味しいです。

カリフラワーでは

Purple of Sicily
Green Macerata

Green Macerata はちょっと黄緑色がかったカリフラワー、Purple of Sicily はシチリア島の紫のカリフラワーです。
紫色は加熱すると緑になるという話なのですが、我が家でやってみたところ、茹でても蒸しても緑になりませんでした。ちょっと色調が暗くなるものの紫のまま。
どちらも茎も葉も美味しく食べられますから、捨てないで下さいね。

僅かながらも黒豆も収穫しました。
お正月の甘い黒豆も美味しいですが、硬めに茹でた黒豆をご飯と一緒に炊き込んだ黒豆ご飯もいいものです。

ハーブ類はもうすっかり影を潜めてしまいましたが、冬に収穫のハーブもあります。

ホースラディッシュ

西洋わさびとも呼ばれています。ローストビーフの薬味にするので有名です。
扱いは普通のわさびとだいたい一緒。食べる直前に、目の細かいおろしでおろして下さい。細胞が潰れて空気に触れると、酵素の働きで辛味成分が生じるんです。時間をおくと辛味が抜けてゆきますから、注意して。
保存は、土に生けておく、濡れ新聞紙にくるんで冷暗所(冷蔵庫の野菜室など)におく、など、涼しいところで乾かさないようにが基本です。

厳寒期に入り、野菜も少しずつ乏しくなっていきます。
春までちゃんと野菜を出していけるんだろうか・・・心配になってくるこの頃です。

良いお年を!

金曜日, 12月 31st, 2010

とうとう大晦日になってしまいました。
野菜情報を年内にアップしようと思ったのですが、かなわず。

ページだけアップした野菜のリストを、とりあえずここに挙げておきます。

カブ:
Golden Globe Turnip

大根:
上野地大根

サツマイモ;
安納
金時
太白
紫芋

昨日も落ち葉拾いに行くつもりでしたが、馬糞堆肥の調達で時間が無くなってしまい、こちらもかなわず。
新春に持ち越しとなりました。

振り返ってみれば、春に就農して一年足らず、無我夢中で走ってきた年でした。
借りたばかりの畑は、いわゆる耕作放棄地が多く、地力が足りなかったり、大雨が降るととんでもないことになったりと、必ずしも条件の良い畑ばかりではありませんでした。
技術の不足、知識の不足、経験の不足もありました。
先輩農家に「大変な年に就農しましたねぇ」と言われたように、酷暑・水不足など御しがたい気候の年でもありました。

そんなこんなで、当然のことながら、種を蒔いたけど、定植したけど、育たなかった野菜、お客さんのところまで到達できなかった野菜が、実は山のようにあるのです。
成功した(一応売りに出せた)野菜の方が少ないかも・・・。

直売などに出せた野菜でも、本当にお客さんに喜んでもらえる野菜だっただろうか?
これが、一番気がかりなことです。
もちろん直売などに出す前には、必ず自分たちで試食するようにはしています。
でも野菜の味は個々で変わります。
旬の移り変わりの間にも変わってゆきます。
味だけでなく、スが入っている入っていない、筋っぽくなるやわらかい、などの特性もいろんな条件で変わってきます。
できるだけ注意したつもりでも、全ての野菜を切って食べてから売りに出すわけにはいかない以上、美味しくない野菜、筋っぽくなった野菜などがお客さんに買われてしまった可能性もおおいにあります。
これはある意味野菜を売るということについてまわる宿命なんだろうなと思い、少しずつ経験を積むしかないんだろうなと思いながらも、いつもいつも気がかりになっていることです。

野菜の食べ方についてもそうです。
たそりあはあまり市場に出回っていない野菜もかなり育ててきました。
自分で調理してみて、この食べ方が美味しいと思われる調理法をなるべく提案してきたつもりですが、ひょっとして舌足らずでうまく伝わっていないかも・・・と心配になることも多いのです。
茹でる・・・と言っても、その茹で方は千差万別。
焼く・・・と言っても、焼き方にはさまざまな方法があります。
野菜にいつも付けている説明ラベルのスペースの関係上、微に入り細を穿った説明にすることはできませんが、簡潔にしすぎて、必要な情報が伝わっていないんでは?と悩むこともあります。

いろいろ悩みも多い一年目でしたが、いろんな方に支えられた一年でもありました。
直売所に来ていただいたたくさんのお客さん、たそりあのお野菜を使って下さったお店の方々、ECOMOなどのスタッフの方々、いろいろとサポートしてくれた友達、師匠とその御両親、たそりあ夫の研修仲間、神奈川の有機農家の仲間
本当にどうもありがとうございました。

来年が皆様にとって素晴らしい年となりますように。
(そしてたそりあにとっても素晴らしい年となりますように)

どうぞ良いお年をお迎え下さい。

旬の野菜情報 2010.12.8

水曜日, 12月 8th, 2010

またまた、間が空いてしまいましたが、旬の野菜情報です。

また、カブの種類が増えました。

聖護院大かぶは京都の千枚漬けに使われているカブです。ほんとはもっと大きくなるのでしょうが、畑の地力がよくないのか、大かぶと言うわりには小ぶりです。
酢茎菜はやはり京都のすぐき漬けに使われているカブ。大きく育った茎葉はちょっと筋っぽいのですが、根は甘みがあって、ジューシーで、まことに美味。個人的には聖護院よりも酢茎菜で作った千枚漬け(もどき)の方が美味しかった。
日野菜かぶはちょっと離れて滋賀のカブです。日野菜漬けと言えば、ああ、あの紅白の・・・と思い起こされる方もいるかと思います。まるでゴボウのように細長いカブなんですが、上部が紅、下部が白と、色鮮やかです。独特の風味があり、漬物以外にも、サラダ、炒め物で思わぬ真価を発揮しそうです。

大根もそろそろ本番になってきました。

三浦大根:言わずとしれた、日本の大根の代表格の一つです。去年、たそりあ夫が研修中に、師匠の農場から三浦のB品をもらって帰ってきたのを煮物にしたら、日本の大根の懐かしい味が凝縮されたように詰まっていて、感激した覚えがあります。形も味も師匠の大根には遠く及びませんが、これから少しずつ出してゆきます、三浦大根。
間引きでミニ大根を出していた江都青長大根も、ようやくフルサイズが少し出せるようになってきました。でも、これ、本数が少ないんですよね。
ちょっと変り種の大根が、雲仙赤紫大根。その名のとおり、赤紫色の大根です。スライスすると縁の赤紫と中の白の対比がきれいなので、このいろどりを活かして、サラダなどにしてみて下さい。

よそより生育の遅いニンジンも、間引きのミニニンジンが少し出てきました。

京人参島人参
京人参は、京野菜の一つですが、今では全国的に金時ニンジンの名前で作られています。島人参は、沖縄の黄色い人参です。
この二つはどちらも東洋系のニンジンです。オレンジ色の西洋系のニンジンが圧倒的多数の現在、東洋系人参は幾多の品種が廃れてしまいましたが、この2品種はがんばっています。やっぱりバックに京都と沖縄がある・・・というのが、いいんでしょうかね?
さて、西洋系のニンジンを食べなれていると、これら東洋系の人参の香りの高さには驚かされます。西洋系とはまた違った香り、また違った風味、それらが濃厚に詰まっているんです。
間引きしたこの二つの品種を最初に食べた時、すごい!って圧倒されちゃいました。
もう、これは毎年作るしかない!って。
でも、今年はあんまり多くないんです。夏に播種した直後、大雨で種がだいぶ流されてしまいましたし、その後草に負けてしまったものもあります。少量しか出せませんが、お見かけした方は是非東洋系人参の威力を楽しんでください。人参は購入したら、すぐ葉っぱと根っこを切り分けて保存して下さい。葉つきの人参はきれいですが、葉っぱが根っこの養分をどんどん吸い取って、根っこの味が落ちていきます。

さて、たそりあでは秋ジャガも少しばかり作りました。
デジマニシユタカ
デジマは今年の気候には合わなかったのか、うまく育たなかったものも多かったです。実はインカのめざめもトライしてみたのですが、こちらはさらに生育悪く、収量ゼロでした。
デジマはちょっとホクホク系のお芋で、フライドポテト、ポテサラ、粉ふき芋などに向いています。ニシユタカはちょっとねっとり系の芋で、煮崩れしにくいため、カレーやシチューなど煮込む料理に向いています。

冬に向かって、根菜がだんだん主流になっていきます。
いろんな根菜を楽しんでください。

旬の野菜情報 2010.11.19

金曜日, 11月 19th, 2010

霜が降りるか降りないかの低温で、引きずっていた夏野菜もとうとう終りです。

秋野菜、冬野菜の本番!
のはずなんですが、うちの畑では生育が悪いものも多数・・・。
またまた端境期を迎えるか?

カブは他の野菜に比べればまだ健在です。

本紅赤丸かぶ
Red Round Turnip

の2品種が加わりました。
どちらも赤いカブ。見かけではほとんど区別がつきません。
アメリカの種苗会社から購入したRed Roundの方が若干生食向きで、スライスした時のふちの赤と中の白の対比が鮮明です。

カブはピクルスがおすすめレシピの一つです。
特に赤いカブと白いカブを合わせてピクルスにすると、彩りがとてもきれいです。
ピクルスにする前の下処理として、スライスしたカブを塩もみにするという手もありますが、軽く湯通しするのもいい方法です。たっぷりのお湯を沸かし、沸騰したら火を止めます。ここにスライスしたカブを放り込み1~2分くらい。ざるにあけて下ごしらえ完了。100度より低めの温度でじわっと加熱することにより、カブから甘味が引き出されてくるんです。
これをピクルスにしてもいいけど、簡単にピクルスもどき(カブのマリネ)にしたい時には、お酢が多めのドレッシングを作って和えてみて下さい。1~2時間味をなじませれば食べられます。(でも一日経ったくらいの方が美味しいかも)カブの葉っぱも少しだけさっと湯通しして加えておくと、緑の彩りがプラスされて、さらに鮮やかです。
この間はカレー粉を加えたカレードレッシングでカブのマリネをしてみました。グーでした。

大根はまだまだミニ大根ですが、少しずつ大きくなってきました。

江都青長大根
紅心大根

どちらも中国大根。華北地方からのこれらの大根は寒さに合うと甘味が増すタイプです。江都青長は青首で、青い皮の下は中も緑色。紅心はずんぐり大根ですが、切り口の中心がきれいな紅色です。日本の大根とはまた違った味わい、彩りをお楽しみ下さい。

もう一つ、中国野菜。

セリフォン

これは中国のカラシナなんです。さわやかな辛みがあって、サラダに散らしてもよし、軽く湯通ししておひたしにしてもよし、もちろん漬物にしてもよし、のお野菜です。このさわやかさにははまる人も多いはず。

中国野菜の次は京野菜。

晩生京壬生菜

水菜と近縁の壬生菜は京都の壬生で栽培されていたことから、この名前がついたとか。水菜が切れ葉なのに対し、壬生菜(ミブナ)は丸葉ですが、使い方はほぼ一緒。漬物にしたり、鍋に入れてみたり、いろいろお試しください。

姫冬瓜に続いて冬瓜も出てきました。
この冬瓜、生でもほんのり甘くて、さわやかで、後をひく美味しさなんです。薄くスライスすると、止まらなくて、ついついぺろっと食べてしまったくらい。
出汁やスープで煮ふくめたり、あんかけにしたりが定番の冬瓜ですが、これはサラダでも楽しめる冬瓜です。宮古島では薄くスライスした冬瓜とマグロに醤油をかけ、ざっくりと混ぜ合わせて食べる豪快な食べ方があるのだとか。冬瓜の意外な一面を是非お楽しみ下さい。

ハーブでは短期間ですが、

ローズゼラニウム
ローゼル

がラインアップに加わりました。

バラの香りのローズゼラニウムについては、ローズゼラニウムはいかが?および研修生に教わったレシピ ローズゼラニウムのトーストに紹介しましたので、こちらをご参照下さい。今までとはちょっと違ったお洒落なハーブです。

ローゼルを干したものは、巷でハイビスカス・ティーとして売られているもの。きれいな赤い色とさわやかな酸味が特徴のハーブティーです。
でも、これはまだ寒い時期から温床で苗を育て、ずっと夏の間畑で成長させ、ようやく先日花が咲き、実ができてきたものです。厳しい寒さに合うとだめになってしまうので、収穫できた実はごくわずか。この実の中の種を取りだし、外側のがくの部分を使うんです。
実験で育ててみましたが、営利的には藤沢の気候では難しいことが分かりました。
おそらく今年限りのローゼル。もしお見かけすることがありましたら、珍しい藤沢産ローゼル(しかも化学肥料・農薬を使ってません)でさわやかな酸味を楽しんでみて下さい。

旬の野菜情報 2010.11.3

水曜日, 11月 3rd, 2010

野菜情報更新、またまた滞ってしまいました。済みません。

秋野菜も少しずつ増えてきています。

まずは、カブ。

寄居かぶ
早生今市かぶ
津田かぶ

の三つがラインアップに加わりました。

寄居かぶは中くらいの白い扁平なカブです。カブに旨みがあって、漬物、煮物などでとても美味しい。
早生今市かぶは、かなり小さめのカブで、根も葉も美味しく、丸ごと調理に向いています。奈良の在来種です。
津田かぶは、上が紅、下が白という紅白のちょっとおしゃれなカブです。牛の角のようにくの字に曲がっている、特徴的な形です。紅白を生かして調理してみて下さい。

カブはこれからいろんな種類が出てくる予定です。

それから、チンゲンサイパクチョイ

すっかり定着しておなじみの中国野菜チンゲンサイですが、パクチョイの方はまだなじみが薄いかもしれません。
実はチンゲンサイの茎が白いものをパクチョイと呼ぶんです。
使い方はチンゲンサイと同じ。炒め物が定番ですが、煮崩れしにくいので、スープで煮込んだり、煮込み料理に加えたり、漬物にもするそうです。

それからサヤインゲンが少しばかり。

今年はサヤインゲン不作でした。畑の整備に追われ、成長期が暑さに重なってしまったせいか、ほとんど実らなかったんです。
が、秋涼しくなってから、遅い実りを提供してくれた株がいくつかあります。短期間ですが、出荷しています。

ケンタッキーワンダーRRは、別名ドジョウインゲンとしても知られています。昔懐かしいインゲンの味が濃く、特に若い莢よりも豆が育ってむくむく太ったものの方が旨みが濃くて、おすすめです。
コブラはヨーロッパで人気のある品種のようです。生でかじってみてもジューシーで美味しいサヤインゲンです。

サツマイモも掘り始めました。
あまり出来はよくないのですが、それでも焼き芋にするとホクホクしています。
まずはベニアズマ(紅東)
今年は夏の乾燥が響いてか、みなさんサツマイモのほくほく度が強いとおっしゃっています。焼き芋にするとぱさぱさしがちになるかもしれないので、まずは濡れた新聞紙で芋をくるみ、さらにアルミホイルなどでくるんでから焼いてみて下さい。水分が飛びすぎず、美味しい焼き芋になるそうです。

ハーブでも、ごく少量ですがレモンバジルオレガノグリークを出荷しています。
レモンバジルはレモンの香りのバジル、オレガノグリークはオレガノの中でも香りの強い品種です。普通のオレガノは日本ではあまり香りが出ないことが多いみたいですが、グリーク種は日本でも香りが出ます。まだ播種一年目なので収穫量は微々たるもの。

またレモングラスの葉鞘もご希望の方に出荷しています。葉鞘というのは、レモングラスの茎の根元近い部分、ちょっと太くなっている部分です。外側の緑の硬い葉を剥いてゆくと、中心は白いやわらかめの芯があるのですが、ここをタイ料理などに使います。
使い方についてはこちらにご紹介してありますので、参考になさって下さい。先日はエスニック・ピザを作る時に、ピザのトッピングにも使いました。すぐれものの食材です。

そして、お米!

化学肥料無使用、農薬無使用、天日干しのコシヒカリ新米です!
玄米と白米とを売っています。
自分で言うのもなんですが、これは美味しいです(今まで安物の米しか食べてなかったからかもしれませんが)。
お米の香り、お米の味の豊かなお米なんです。
新米ならではの味わいは今の時期でしか味わえません。是非、お試しを。

旬の野菜情報 2010.10.18

月曜日, 10月 18th, 2010

毎週土曜日の鵠沼の直売、ずっと店番に参加していたのですが、前回はお休み。
というのも、みんな直売所に慣れてきたので、そろそろ毎回全員ではなく、ローテーションで3人ほどが店番に立つという形にしようかとなったのです。
きちんとしたローテーションはまだ発表されてないので、いつ店番に立つか、今の段階では分かりません。

さて、秋野菜がようやく出始めました。

とは言っても、まだ抜き菜です。

ヌキナ、抜き菜、おろな、間引き菜・・・。

いろんな呼び方がありますが、生育途中の混み合ったところを間引いた菜っ葉ですね。
最近出荷しているのは、カブ抜き菜大根抜き菜です。
もちろんのこと、ちっちゃなカブとかちっちゃな大根とかのおまけつきです。

小さいうちの抜き菜は葉がやわらかく、さっと塩もみや浅漬けにしたり、味噌汁の具に入れたりするのに向いています。
カブの抜き菜は、炒めるとカブや漬け菜特有の旨みがあって美味しいです。

とかくおろそかにされがちな抜き菜ですが、単に形が小さいだけで、菜っ葉としての味が劣るわけではありません。むしろやわらかい分扱いやすいんです。見かけたら是非毎日のお菜に加えてあげて下さい。

そして姫冬瓜が大きくなってきました。

冬瓜は夏の終りから秋にかけてでまわる瓜です。
しっかりした皮で、中のみずみずしい果肉をしっかり守っているため、冬まで保存できます。だから冬瓜という名前がついているんです。
味はあまりありません。そのせいなのか、大きな瓜を持て余すからなのか、冬瓜は今一つ人気の無い野菜です。
でも、これをスープや出汁でやわらかく煮含めると、やさしいほっとした一品になります。
特に夏バテの時、体が疲れている時、冬瓜の一品は体にしみじみといきわたるような感じがします。
実際冬瓜は夏バテで疲れた体に効果のある野菜として知られています。

姫冬瓜は普通の冬瓜より小ぶりのサイズで、扱いやすくなっています。
普通の冬瓜も育てていますが、こちらは実がつくのが若干遅く、ただ今生育中。確かに姫冬瓜より大きいです。太さは同じくらいですが、長さが2倍くらい。

人気の無い冬瓜ですが、ローカロリーで、スープなどの具および増量剤に最適、しかも体に良い。
となれば、忙しくてまとめて作り置きしておきたい人や、カロリーの気になる人にはうってつけの野菜とも言えます。
是非一度お試しを。

旬の野菜情報 2010.10.8

金曜日, 10月 8th, 2010

忙しさに加えて、端境期ということもあり、旬の野菜情報の間が空いてしまいました。

端境期・・・。
そおなんです。
夏野菜は影をひそめ、秋野菜ははるか彼方。

新米、就農一年生は(ただでさえ売るものが少ないというのに)売るものが無いよぉ!と泣くのです。

この端境期に収穫をもたらしてくれる数少ない野菜の一つが十角ヘチマ
こんなにいっぱい、こんなに長期間収穫が続くものだとは知りませんでした(でも最盛期は過ぎてしまいましたが)。
ウチも来年は十角へちまを育てようかなあ、という仲間がまわりにちらほら。
お勧めだと思います、十角へちま。

そして、夏の間葛のように繁りながら、うんともすんとも言わなかったフジマメにようやく莢豆ができはじめました。

フジマメ、藤豆。
関東では殆ど栽培されていないようですが、関西ではインゲンマメとも千石豆とも呼ばれて、親しまれてきたお野菜です。あちこちで栽培されていますが、加賀野菜の一つとしても有名なようです。
見た目、がっしりとした大きなサヤエンドウという感じの莢豆。確かにサヤエンドウに比べて食感もがっしりしています。
莢の表面の産毛のせいか、茹でただけではちょっとざらざらとした舌触りが残るため、炒めたり、揚げたりする方が良いようです。炒めると豆の旨みや甘味が出てきます。莢豆じたいには独特の香りがあり、この個性の強さが醤油や味噌と合います。
濃い味の野菜が大好きな人には、おすすめの莢豆です。
もちろん、地方の伝統野菜に興味のある方にもおすすめ。

涼しくなって、復活してきたのがハーブ類。

よれよれだったイタリアンパセリにも新しい葉っぱが出てきました。
猛暑で全滅したかと思っていたフレンチタラゴンも地下の根っこが生き残っていたようで、芽吹き始めました。
そして、猛暑とアゲハの幼虫で瀕死の状態だったスイートフェンネルも生き生きとして、新しい茎葉を展開しています。

スイートフェンネルは魚料理に使うハーブとして知られています。魚のお腹にフェンネルを詰めて焼いたり、魚にフェンネルを挟んで焼いたりすると、魚の生臭みが消え、フェンネルの芳香が加わります。

ところが、このフェンネル、豚肉とも相性抜群なんです。
餃子にフェンネルの茎葉を細かく切ったものを混ぜると、すごく美味しいと友達から教わりました。
試してみたかったのですが、時間がなくって、餃子じゃなく、春巻きでやってみました。豚挽肉にフェンネルのみじん切り、塩、醤油、ごま油を加えて捏ね、その餡を春巻きの皮で包んで揚げてみました。
いやあ、このコンビネーション、いいです。
豚肉とフェンネルの組み合わせは、すがすがしくて、新しい世界が広がります。
ともすると脂っこくなりがちな豚肉に、健胃作用のあるフェンネルはぴったりなのかもしれません。

秋野菜はまだまだですが、ルッコラの間引き菜も採れはじめました。
頑張れ、秋野菜!
頑張れ、端境期野菜!