RSS Feed!

Search

カテゴリー

Archive for the ‘畑’ Category

雨が欲しいっ!

月曜日, 8月 30th, 2010

パソコンの調子が悪くなってました。

時々インタネットに接続できなくなる
        ↓
しょっちゅうインターネットに接続できなくなる
        ↓
たまあにしかインターネットに接続できなくなる

という経緯を辿り、とうとう全くインターネットに接続できなくなる、というところまで辿りつきました。おめでとうございます、ゴール到達のご褒美はOS再インストールがいいですか?それともPC買い替え?
で、泣く泣くPC買うことにしました。
就農1年目はなにかと物入りです。何もこんな時を狙って壊れなくても・・・。

ほんとはつましくOS再インストールを試みて、それでもだめなら買い替えという方法を取りたかったのですが、秋冬野菜の種まき、植え付けが目白押しのこの時期、悠長にOSの再インストールなぞしてる暇はありません。
加えて、この日照り、この乾燥、最後に雨が降ったのはいつだったけ?という異常な残暑の中、予定外の作業が毎日入っています。

水遣り!

普通の年(普通の年って何?という疑問は置いておいて)ならば、畑で水遣り気にするのはニンジンくらいだと思うのですが、今年ばかりはそんなわけにもいきません。
雨が降ったら種を蒔こうかな・・・と思っていたアブラナ科の秋冬野菜の数々、連日の晴天、一週間後まで晴天、最高気温33~34℃の予約がびっしりで、雨マークの気配すら感じられない状況では、さすがにとてもそのまま蒔く気にはなれません。
仮に蒔いても発芽するのは次の雨、何日後か何週間後か知らないけれど、かなり後になるのはおそらく必須。
そんなに発芽がずれてしまったら、蒔き時は8月下旬・・・なんて書いてあっても意味ないです。
少々残暑が厳しかろうと、雨が降らなかろうと、寒くなるまでにしかるべく成長してもらうためには、何がなんでも今蒔いて、発芽してもらわなきゃ困るんです。

そのためには、水遣りが必須!

新規就農者の弱点は何かが起きた時に対応するための道具、装備、インフラが不足していることです。
水遣りしなきゃ・・・って言ったって、まずは水の調達が必要です。
そして、水を入れる道具、水を運ぶ手段、畑で水を撒く手段。

幸いにして農園たそりあでは、師匠の農場で水をもらうことができました。
水道料金はお払いするつもりだったのですが、井戸水の設備があるので、それを自由に使っていいからとおっしゃっていただきました。

水を運ぶためにはタンクをホームセンターで買って、軽トラに載せました。

最後の畑に水を撒く手段。これは地道というか、原始的というか、ジョウロを使ってます。
タンクからバケツで水を汲みだし、ジョウロに移して、水を撒いていく。これがけっこう時間のかかる作業です。まして朝と夕方と二回となれば・・・。

雨が欲しいっ!

これが最近の切実な願いです。
雨がもうだいぶ降らないので、畑をうなった後の雑草の残渣も分解が進みません。種を蒔こうとしても、畝に雑草の屍骸が分解されないまま累々と連なっているのです。この残渣がごんべえ君(播種機)の運行を邪魔します。

雨が欲しいっ!

朝と夕方の水遣りから解放されれば、OSの再インストールもできるかも。

スーダングラス

水曜日, 8月 25th, 2010

しばらく前にブログ記事 土壌分析ほんとにリン酸が少ないんだろうか? で、

 作物の育ちが悪い畑がある

 土壌分析してもらったら、リン酸、カルシウム、マグネシウムの含有量が極度に低いということが分かった

 でも、単にリン酸を補給すればいい、というだけの話なんだろうか?

という話を書きました。

リン酸については、ただ外から補給するのではなく、土壌分析の値に現れない隠れリン酸を有効利用する方向を考えた方がいいのでは・・・という考えに収束していったのですが、同じことがカルシウム、マグネシウムについても言えるんじゃないだろうか?と思い始めています。

土壌分析には、その畑の問題を解決するためには、こういう肥料を何kg投入しなさい、というアドバイスが載っています。
その数値に従って計算してみると、カルシウム不足、マグネシウム不足を解消するためには、カルシウムやマグネシウムが5割以上入った肥料(20kg袋)を何袋も投入しなければいけなくなってしまいます。

ほんとにそんなに投入する必要があるんだろうか?

お隣の畑はなんの問題もなくて、うちの畑ではマグネシウムの塊みたいなものを何十kgも入れなきゃいけないほど、土の違いがあるもんなんだろうか?

あるにしても、それは畑の表層だけの問題なんじゃなかろうか?

ある土地がかなりの深さにわたって隣の土地と成分がまったく異なってしまう・・・というのは、ちょっと不自然な気がします。
表層だけなら、それまでの畑の経緯によって、かなり差が出てくることは考えられるのですが。

もし、深いところには隠れカルシウムや隠れマグネシウムがあるのなら、それをもっと生かしてやることができないんだろうか?

深いところの資源を地上に持ってきてくれる代表格は植物です。
植物は種によって、いろいろな深さのところから、いろいろなものを吸い上げて、地上に持ってきてくれます。

その性質を有効利用したものの一つが緑肥です。

そこで調べてみると、こんなのが見つかりました。

http://to-noken.ac.affrc.go.jp/DB/DATA/027/027-163.pdf

前提が塩基が過剰になった土壌からどうやって塩基を除去するかというのが目的なため、うちのケースとちょっと違いますが、スーダングラスという緑肥がソルゴー、トウモロコシに比べて、カルシウムやマグネシウムの吸収が大きいという結果があるのだそうです。
ということは、スーダングラスを緑肥として植え、育ったらすきこんでやるということを繰り返せば、そのうちカルシウム、マグネシウムの量も増えてくるんじゃないでしょうか?

そこで、買いました!
スーダングラスの種。

これを問題の畑のあちこちに蒔いてみようと思います。

ただ、これだけでは時間がかかるので、多少はカルシウム、マグネシウムの投与も最初はやった方がいいかなと、牡蠣殻石灰を少しずつまいています(マグネシウムについてはまだ)。

スーダングラス、効果があるか?

ほんとにリン酸が少ないんだろうか?

金曜日, 8月 6th, 2010

ちょっと前のブログ記事 土壌分析 で、

 作物の育ちが悪い畑がある

 土壌分析してもらったら、リン酸、カルシウム、マグネシウムの含有量が極度に低いということが分かった

という話を書きました。

この結果を見て、さあ、大変、リン酸、カルシウム、マグネシウムをなんらかの形で畑に投与しなければ・・・と思ったのですが、その後いろいろ調べていくうちに、そういう単純なことでいいんだろうか?と思い始めました。

最初のきっかけはリン酸の値です。

私は土壌分析のリン酸の値は、土壌に含まれる全てのリン酸の値だと思っていたのですが、そうじゃないかも・・・。
いろいろ調べてみると、土壌分析のリン酸の値は、可吸態リン酸と呼ばれるものの含有率であることが多いようです。

リン酸は土壌の中でいろんな形態をとっています。

1.カルシウムとくっついたリン酸
 カルシウム型リン酸と呼ばれています。植物の根っこから吸収されやすい形のリン酸です。

2.水に溶けやすい水溶性のリン酸
 土壌溶液リン酸、水溶性リン酸と呼ばれています。水に溶けて植物に吸収されやすい一方、水とともにどこかへ流れて失われやすい形のリン酸です。

3.アルミニウムや鉄とくっついたリン酸
 アルミニウム・鉄型リン酸と呼ばれています。この形のリン酸は植物に吸収されにくく、酸性土壌では特にこういうタイプのリン酸が増えやすいとのこと。

4.微生物にとりこまれたリン酸
 有機態リン酸と呼ばれています。植物の根っこにくるまれた状態のリン酸も同じように扱われています。こういう形のリン酸は、アルミニウムや鉄とくっつくこともなく、微生物が死んで分解されると徐々に土壌に放出されてゆきます。堆肥をたくさん使った畑(微生物の多い土壌)に多いタイプのリン酸です。

上の四つのうち、1と2がすぐに植物が吸収可能なリン酸ということで、可吸態リン酸と呼ばれています。
土壌診断で計測されるのはだから、1と2のリン酸値の合計(おそらく)。
うちの畑で値が低いのも、1と2の合計。

逆に言うと、3と4はひょっとしたらあるかもしれない。
正直、4はそんなに多くないかもしれません。何年も何もしていなかった、堆肥とかも投入していない畑なので、自然に草を分解する微生物はそれなりにいるのかもしれませんが、とりたてて多いわけじゃないのかもと思っています。
でも、3はけっこうあるかもしれません。

植物がすぐに利用できる形のリン酸は少ないのかもしれないけれど、隠れリン酸はひょっとしたらあるのかも?

というのが、いろいろ調べて到達した結論です。

そして、土壌分析の結果「カルシウムが少ない」というのが、さらにこの結論と結びつきます。
カルシウムが増えれば、隠れリン酸が1.のカルシウム型リン酸に転じるのでは?
単にリン酸を投与するというのではなく、土壌の隠れリン酸をなんとか生きたリン酸の形にしてやる方が自然なのでは?

そういう考え方にどんどんと傾いていったわけなんです。

さらに、さらに、堆肥や未分解の有機物をうまく使ってやれば、土壌に微生物が増えていって、4.の有機態リン酸が増えるのでは?
これは、土壌診断のリン酸値にはなんら貢献しませんが、大事なのは値ではなく、植物が適度なリン酸を利用できるかどうかということです。そういう意味で、少しずつリン酸を放出してゆく有機態リン酸というのは、一番理想の形なのかもしれません。

そう考えてくると、土壌診断の結果を見て、慌ててリン酸をがんがん畑に投与するのは、ちょっと見送ろうという気持ちになってきました。

まず、カルシウムを増やすことを考える。
それから、これは今でも恒常的に努力していることなんですが、土壌の微生物を増やすことを考える。

この二つをやっても、改善されなかったら、その時に始めてリン酸投与を考えてみる。

というのでもいいんじゃないかなあ。

土壌分析

日曜日, 8月 1st, 2010

農園たそりあが現在借りている土地の中で、作物の生育が今ひとつ良くない農地があります。
草ぼうぼうのしばらく耕されていない土地は、もちろんのことそれなりの農地にするためには手間と時間がかかるものですが、どうもそれだけではない生育不良。

雑草さえも育ち方がいじけて、全体に黄色くなったりしていましたし、堆肥をまいて野菜を育てても、作物の背丈が伸びません。
トウモロコシの葉色も黄色く、背丈がかなり小さいままで雄花が咲き始めました。
ナスもトマトもインゲンも背丈が全然伸びてくれません。
それでも花がつき、実がつくものが少しずつ出てきていますが、ナスもトマトもあまり美味しくないんです。

そこで、この農地の土壌を分析に出してみることにしました。

土壌分析用の土壌サンプルの採取はけっこう面倒です。
農地の数箇所から指定の深さの土を採取し、それをひろげてからからに乾かしてから、分析に出します。
土壌サンプルを用意するのにも日数がかかり、分析の結果が出るのにも幾日か。

ようやく出てきた結果は、

pH:適正
窒素:適正
カリ:適性

なんですが、

リン酸、カルシウム、マグネシウムが非常に不足している!

というものでした。

荒っぽく言えば、ミネラル不足。
確かに調べると、こういうミネラル不足では葉が黄色くなったり、成長が阻害されたりすることがよくあるようです。

では、対策は?

師匠の農場に行って、ご意見を仰いでみました。

リン酸は鶏糞や米糠に多いが、やはり米糠が良いだろうとのこと(鶏糞の使いすぎは窒素過多などの弊害を起こしやすいから?)。またグアノという海鳥の糞の堆積物を使うこともあるそうな。

カルシウム不足には、牡蠣殻などを使うが、そのままでは効果は少ない。焼成牡蠣殻のようにカルシウムが溶けやすい処理をしたものを使う必要があるとのこと。

マグネシウム不足は一番難しい。有機栽培でなければ苦土石灰などを入れるのが一番手っ取り早いが、そういうのを使わないとなると有機栽培用のものでマグネシウムを多く含むものを探してこなければならないとのこと。

個人的には、マグネシウム対策には苦汁とか海草などでもいいのかなあ?と思うのですが、値段や入手しやすさ、施用しやすさ、効果などいろんな側面から選ぶ必要があるかもしれません。

ともかく、今のままではとても売れるような作物は殆どできないので、対策は必須。
悩ましい夏休みの宿題みたいです。

待望の雨!?

水曜日, 7月 28th, 2010

「お湿りが欲しいですねえ」

が挨拶と化していた今日この頃でしたが、ようやく一昨日待望の雨が降りました。

でも・・・

あそこまでどしゃどしゃ降らなくても・・・

畑には大きな水溜りのできた跡や、
とうもろこしがなぎたおされた無残な姿や、
播種したばかりのニンジンの畝に洪水が襲った跡や、
ハウスのプラグトレイの土がえぐられ、レタスの根っこがむきだしになった様や・・・

いやいや、自然というものはなかなか人間の思い通りにならないものです。
(当たり前のことですが)

唯一無条件で生き生きとしているのがウリ科です。
このところの猛暑&水不足でぐったり黄色くなりかけて、奇形果も増えていたウリ科。
どしゃぶりでも、バケツをひっくりかえしたような雨でも、風呂桶をひっくりかえしたような雨でも、琵琶湖をひっくりかえしたような雨でも、いやもう嬉しくてたまらないという風情です。

昨日は師匠のお母さんに、簡単キュウリ料理を教わりました。

1.キュウリは洗って、塩ずりしておきます。

2.大きめの鍋に湯を沸かし、煮立ったらキュウリを入れて短時間茹でます。大きな鍋に一回にキュウリ4~5本くらいだそうで、キュウリを入れておさまったお湯が再び煮立ってきたらすぐ取り出すくらいの時間。かなり湯通しに近い感覚です。

3.湯通ししたキュウリはそのままザルの上などで冷ましますが、冷める前に塩を振っておきます。

4.冷蔵庫で冷たくして召し上がれ。

ちなみにこの湯通しキュウリは冷蔵庫で2~3日保存できるそうです。
B級品のキュウリを一度にたくさん短時間で料理したい時に、便利な調理法です。
生でもないけれど、完全に加熱したわけでもない、生でもないけれど、漬物でもない、そういう食感です。冷やしておくと、暑い昼下がりに、お茶請けにいくつでも食べられちゃう湯通しキュウリでした。