旬の野菜情報にルタバガを忘れていました
先日の「旬の野菜情報 2010.2.8」にルタバガを載っけるのを忘れていました。
ルタバガ
聞き慣れない名前だと思います。
スウェーデン蕪
スウェード
という名前の方が、まだしも耳にされた方がいらっしゃるかも。
蕪のようで蕪にあらず。
カブとキャベツが交雑してできたとか、
セイヨウアブラナの変種らしいとか、
いろいろ言われていますが、出自はよく分かっていないようです。
葉っぱはキャベツ的で、味もキャベツによく似ているのですが、根っこが太り、まるで無骨な蕪のようにでっかくなるんです。
この根っこを食べるんですが(葉っぱも食べられます)、これが美味しい。
煮るとかよりもやっぱり焼くのが美味しい根菜です。
グリルするとか、焼き芋ならぬ焼きルタバガを作ると、寒さで甘みを増したルタバガはほんと~に美味しい。
なんでこんな美味しい野菜が今まで日本で殆ど知られていなかったのか?
ルタバガは寒さに強い野菜で、北部ヨーロッパで昔から作られてきた根菜です。
品種もいろいろあるようで、ものによっては家畜の餌としての利用がもっぱらの品種もあったのではと思います。ルタバガの説明に家畜の餌というキーワードを見かけたことがありますから。そういうところから日本への導入が躊躇されたのかも。
また、ドイツでは第一次世界大戦中に「ルタバガの冬」と呼ばれる食糧難の冬があり、人々はルタバガで飢えをしのいだ、その経験のある人たちはルタバガなんかもう金輪際食いたかねえとルタバガを敵視し、実際にルタバガの生産量が減ったといういきさつがあるのだそうです(日本の戦中戦後を経験してきた人たちがもう一生サツマイモなんか食いたくねえと言うに近いものがありますね)。
でも、品種によるのかもしれませんが、ルタバガは美味しいです。
実は直売所でもひそかな人気。
グリルしたルタバガを試食で出したら、「甘い!美味しい!」と買ってゆかれるお客様が続出。
ふつう、こういう見たことのない野菜、見ためも全然きれいでないし、大きくもないし(うちの畑の地力が無いせいです・・・)、という野菜は売れ残り率が高いのですが、試食の威力でほぼ完売のことが多いです。
今回作ったのは2品種:
Champion A Collet Rouge Rutabaga
Laurentian の方がちょっとさっぱりめの風味、Champion ・・・の方が甘みが強いことが多いようです。
残念ながら、今年ルタバガははっきり言って不作です。収穫量は非常に限られているので、機会がありましたら、一期一会の気持ちでお試し下さい。