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金髪なまけデブ女とオークの葉

地震だ、原発だ、放射能だ、草刈りだ、と潤いの無い話題が続いていました。

振り返ってみると、野菜の情報の発信も滞っています。

たまには潤いのある話題を・・・ということで、今日はレタスの話。

直売所でも、今はレタスが花盛り。
てんこもりになった各種レタスが、他の野菜を圧倒しています。
たそりあでもいろいろレタスを育てています。

結球レタス、ロメインレタス、非結球レタス・・・
緑のレタス、赤いレタス、模様のあるレタス・・・

その中でもとりわけ感動したのが、オークリーフレタスというちょっと変わった形のレタスです。
葉っぱに大きなぎざぎざがあり、それがオークの葉に似ているというところから名前がついたレタスです。
色は薄い、明るいグリーン。
でも、感動したのは、色でも形でもなく、味。

最初、生で食べてみたら、やわらかいだけでなく、その食感が非常に繊細なことにびっくりしました。
舌にまとわりつくような、なめらかな食感。
布地に詳しい人ならば「絹のような」とか「ベルベットのような」とか、なにか適切なたとえができるんじゃないかと思いますが、生憎たそりあ妻にはそのような素地がありません。たとえは見つからないけど、心地よい繊細な食感です。

そして、風味も非常に繊細。
主張する味も主張する香りもありませんが、あるかなきかの香りをふくんだそよ風に吹かれているような、そんな気分にさせられてしまう風味があります。

サラダ菜のような非結球のレタスは、レタスの分類では、バターヘッド型のレタスと呼ばれています。
このバターの由来は、やわらかい葉っぱの食感が、バター(脂肪)を連想させるから・・・というところから来ているそうです。
昔作ったサラダ菜は、バターの食感からは程遠く、どこがどうバターなのか実感できないネーミングでしたが、今回オークリーフレタスを食べてみて、バターの食感のレタスというたとえに納得してしまいました。

玉村豊男「世界の野菜を旅する」(講談社現代新書)という本があります。
この中に、グロッス・ブロンド・パレッスーズというレタスが紹介されています。
直訳すると「金髪なまけデブ女」。
いやあ、ひどいネーミングですね。
でも、デブ女(グロッス)というのは、レタスのサイズが大きいことを意味するのだそうです。
ブロンドは金髪のこと。緑が淡く、色が白っぽいレタスなんだそうです。
そしてなまけというのは、とう立ちが遅いことを意味するのだそうです。
とう立ちが遅いのは生産者にとって、出荷時期を長くとれるというメリットがあります。
しかもこの金髪なまけデブ女は典型的なバターヘッド型のレタスなんだそうです。

「指で触れると、まるで脂肪分があるかのような滑らかな肌触りの」食味もよい、この金髪なまけデブ女を、玉村豊男は非常に気に入っていたようですが、しゃきっとした食感のレタスを好む日本ではあまり受け入れられなかったと、残念がっていました。

形こそ違え、ブロンドで(なまけ者かどうかは不明ですが)、そこそこデブのオークリーフレタス。
食感も食味も、金髪なまけデブ女に非常によく似ているのだろうと思います。

絶対に美味しいと思います。
他では得られない快感です。

この季節、一度は試してみてください。
ドレッシングもあまりきつくない味付けで、サラダにするのがおすすめです。
ドレッシング無しでも美味しいので、肉料理などのつけあわせにしてもいいかと。

日本では受け入れられない運命までは、金髪なまけデブ女に似ないで欲しい。
がんばれ、オークリーフ!

By | 16. 5月 2011 | レタス | 2 Comments »

2 Comments

  1. carlos より:

    .

    ñýíêñ çà èíôó!…

  2. travis より:

    .

    ñïñ!…