RSS Feed!

Search

カテゴリー

Archive for 12月, 2010

良いお年を!

金曜日, 12月 31st, 2010

とうとう大晦日になってしまいました。
野菜情報を年内にアップしようと思ったのですが、かなわず。

ページだけアップした野菜のリストを、とりあえずここに挙げておきます。

カブ:
Golden Globe Turnip

大根:
上野地大根

サツマイモ;
安納
金時
太白
紫芋

昨日も落ち葉拾いに行くつもりでしたが、馬糞堆肥の調達で時間が無くなってしまい、こちらもかなわず。
新春に持ち越しとなりました。

振り返ってみれば、春に就農して一年足らず、無我夢中で走ってきた年でした。
借りたばかりの畑は、いわゆる耕作放棄地が多く、地力が足りなかったり、大雨が降るととんでもないことになったりと、必ずしも条件の良い畑ばかりではありませんでした。
技術の不足、知識の不足、経験の不足もありました。
先輩農家に「大変な年に就農しましたねぇ」と言われたように、酷暑・水不足など御しがたい気候の年でもありました。

そんなこんなで、当然のことながら、種を蒔いたけど、定植したけど、育たなかった野菜、お客さんのところまで到達できなかった野菜が、実は山のようにあるのです。
成功した(一応売りに出せた)野菜の方が少ないかも・・・。

直売などに出せた野菜でも、本当にお客さんに喜んでもらえる野菜だっただろうか?
これが、一番気がかりなことです。
もちろん直売などに出す前には、必ず自分たちで試食するようにはしています。
でも野菜の味は個々で変わります。
旬の移り変わりの間にも変わってゆきます。
味だけでなく、スが入っている入っていない、筋っぽくなるやわらかい、などの特性もいろんな条件で変わってきます。
できるだけ注意したつもりでも、全ての野菜を切って食べてから売りに出すわけにはいかない以上、美味しくない野菜、筋っぽくなった野菜などがお客さんに買われてしまった可能性もおおいにあります。
これはある意味野菜を売るということについてまわる宿命なんだろうなと思い、少しずつ経験を積むしかないんだろうなと思いながらも、いつもいつも気がかりになっていることです。

野菜の食べ方についてもそうです。
たそりあはあまり市場に出回っていない野菜もかなり育ててきました。
自分で調理してみて、この食べ方が美味しいと思われる調理法をなるべく提案してきたつもりですが、ひょっとして舌足らずでうまく伝わっていないかも・・・と心配になることも多いのです。
茹でる・・・と言っても、その茹で方は千差万別。
焼く・・・と言っても、焼き方にはさまざまな方法があります。
野菜にいつも付けている説明ラベルのスペースの関係上、微に入り細を穿った説明にすることはできませんが、簡潔にしすぎて、必要な情報が伝わっていないんでは?と悩むこともあります。

いろいろ悩みも多い一年目でしたが、いろんな方に支えられた一年でもありました。
直売所に来ていただいたたくさんのお客さん、たそりあのお野菜を使って下さったお店の方々、ECOMOなどのスタッフの方々、いろいろとサポートしてくれた友達、師匠とその御両親、たそりあ夫の研修仲間、神奈川の有機農家の仲間
本当にどうもありがとうございました。

来年が皆様にとって素晴らしい年となりますように。
(そしてたそりあにとっても素晴らしい年となりますように)

どうぞ良いお年をお迎え下さい。

落ち葉を集める日々

木曜日, 12月 30th, 2010

今年もおしせまってきました。
鵠沼の直売所も25日、クリスマスに最後の直売を終えました。
最後の野菜の出荷も28日に終りました。

後は、心やすらかに新年を迎えるだけ・・・

なわけないじゃん。

出荷はなくても、年末年始でも、やっぱり忙しいです。
ここ数日は落ち葉集めに走り回っています。

落ち葉はとっても大切です。
年が明けてからの苗作り、レタス、トマト、ナス、ピーマン、キュウリ、ズッキーニ、えとせとら。
これらの苗作りに実は大量の落ち葉が必要なんです。

トマトやナスなどの苗は普通ゴールデンウィークが終ってから畑に定植しますが、その頃までに定植できる苗を育てようと思ったら、2月とかに種蒔きしなきゃいけないんです。
2月、厳寒期。
中南米原産のトマトやインド原産のナスが、2月に種を蒔いてそのままでは育つわけがありません。
なんらかの形で保温してやらないと、発芽もしなければ、育ちもしません。
保温するためにはエネルギーが必要。
電気か、ガスか、太陽か、風力か・・・?
いえいえ、そのどれでもありません。
有機農家が苗作りによく利用するエネルギーは、発酵エネルギーなんです。
微生物にモノを分解させて、その時に生じる熱を育苗に利用しましょう・・・っていうのが、いわゆる踏み込み温床と呼ばれているものです。

枠を作って、その中に落ち葉と糠と水とを層にして積み上げ、ぎゅうぎゅうと踏みつけて圧縮したものです。
踏み込んでしばらくすると、落ち葉に付着しているたくさんの微生物が、糠を即効のエサにして、活動を始めます。
この時に発生する熱エネルギーで、温床はけっこうな温度になるのです。
下手すると、これではトマトの育苗には暑過ぎるよ、っていうくらい上がることもあります。
暑すぎず、寒すぎず、持続性がある・・・っていうのが、理想的なんですが、理想への道のりは遠いです。

まずは、落ち葉集め。

ほんとはもっと早く集めておけばよかったんですが、忙しくて忙しくて、落ち葉まで手が回らない日々が続いていました。
直売・出荷が途切れて、やっと落ち葉を拾いにいける・・・。
拾うっていったって、軽トラ何杯分か必要なので、けっこう大変です。
でも、今集めないと、落ち葉はどんどん減っていってしまう。
拾う先は、公園、霊園、お寺、神社などなど。
どこの公園にいい落ち葉がいっぱいあるか、どこなら軽トラを落ち葉の近くまで持っていきやすいか、仲間と情報交換しながら、あちこち回ります。

ちなみに育苗を終えた落ち葉は堆肥化され、翌々年の育苗用土になります。

電気もガスも使わず、最後は土になるまで利用する。
考えてみたら、とってもエコですね。
でもエコっていうのは、時に労力をともなうものなんです。
熊手とブルーシートでの落ち葉集め、糠と交互に入れて踏み込む作業、どちらもかなりの重労働です。

さて、今年が終るまでどれだけ集められるか?

忙しい12月

木曜日, 12月 23rd, 2010

12月になれば少しは暇もできるだろう・・・

なんて考えてた私があさはかでした。

予想外の忙しさにブログの更新もままならず、今日はちょこっとだけ近況を。

師匠の研修生、元研修生仲間で忘年会をやりました。
お店は江ノ島のカフェジリーノ。
一応イタリアンだけど、イタリアンにこだわらず、何でも美味しく料理しちゃうお店です。
師匠の農場のお野菜もここで使われています。そして、たそりあのお野菜・ハーブもちょこっとだけですが、ここに出しています。
というわけで、以前から一度行ってみたかったお店ですが、なかなか機会がなく、やっと忘年会で果たすことができました。
噂のバーニャカウダや、サトイモの唐揚げにバルサミコ酢を煮詰めたものを合わせるコンビネーションや、柚子の香りのするチーズのやわらかいデザートや、普段縁遠い洗練された美味しいものを堪能させていただきました。

野菜の値段設定勉強会なるものを、師匠の農場でやりました。
野菜の値段のつけ方って難しいんです。
特に就農一年生にとっては、何がどうなって、こうなって、ああなっているのか、よく分からない世界です。
好きなようにつければいいって言われたって、かえって困るんです。
毎日毎日野菜を前に100円にすべきか、150円にすべきか、200円にすべきか悩んでるんです。
というわけで、お忙しい師匠に頼み込んで、研修生+元研修生、いろんなことを教えていただきました。
教えていただいたからって、日々の値づけの悩みが完全に解決するわけではありませんが、一つステップをクリアできたような気分です。
そして、野菜の値段をつける、ということが、とてつもなくいろんなことに関係して、いろんな問題をはらんでいることを認識させられた勉強会でした。
このあたりについては、いずれ機会がありましたら、少し書いてみたいと思います。

一年の計は元旦にあり
と言いますが、元旦に計を練っていたのでは、遅いんです、農業は。
来年の作付けをどうするか・・・まじめに考えなきゃいけない時期なのに、時間がとれない。
ともかく種の発注だけは急がなきゃいけないんです。
うちはアメリカの種苗会社から種を買っている関係もあって(注文してから届くまでがすごく時間がかかる)、ウェブでオンラインカタログを睨みつつ、苦手な英語と格闘して、品種を選びます。

冬は土作りの季節です。
資材調達の季節でもあります。
踏み込み温床のために落ち葉集めに公園めぐりもしなきゃいけない。
糠を調達しなきゃいけない。
堆肥や剪定枝チップもあちこちからもらってこなきゃいけない。

もちろん、それなりの作物ケアと収穫・出荷はいつもどおりあります。

おまけに年賀状だの正月の用意だの大掃除だの・・・
農業以外の作業もいっぱいあるのが師走です。

というわけで、目が回ってます。
走ってます。

カブのグリル

月曜日, 12月 13th, 2010

12月になり、霜がおりるのも珍しくなくなりました。
野菜はすっかり冬野菜仕様です。
大根、人参(うちはまだ殆ど出せていませんが)、長ネギ(うちは殆ど出せていませんが)、キャベツ(うちは全く出せていませんが)、ブロッコリー(うちは全く出せていませんが)、カブ・・・

直売所でも定番冬野菜は人気ですが、一つだけ例外があります。

カブ、蕪

なぜかカブの売れ行きがすんごく悪いことが多いんです。
うちのカブは見目も悪く、生育も悪く、小さくて貧弱なものが多いので、うちのカブだけが売れないのなら納得がいくのですが、師匠の農場の立派なカブですら殆ど売れないんです。

なぜ、なぜなんだ?

カブって美味しいのに!

と、不思議に思っていましたが、カブってどうも好き嫌いがあるらしいです。
師匠のお母さんによると、カブは好きな人と嫌いな人にはっきりと分かれる、んだそうです。
(師匠のおうちでは、師匠とお母さんがカブ大好き、お父さんがカブ大嫌いなんだとか・・・)
加えて藤沢のあたりでは、昔はカブって殆ど作っていなかったそうです。だから、昔はカブが食生活に取り入れられていなかった。そのまま世代を経て、なんとなく受け継がれてきた食文化が、なんとなくカブを敬遠している・・・のかもしれません。

カブって美味しいのに!

ところで、先日の鵠沼の直売では、幸福の絶頂にいる仲間が炭火バーベキューセットを持ち出してきて、大根ステーキを直売所の横で作っては、みんな(お客さま&スタッフ)に振舞いました。
これはいい機会とばかり「うちのカブも焼いて!」とお願いして、カブもいろいろ(寄居カブ、聖護院カブ、酢茎菜)焼いてもらいました。
このカブのステーキ、カブの鉄板焼きが大当たり!

自慢じゃないですが、うちの寄居カブ、見かけはすんごいちんくしゃで、生育不良のあばたづらだったりするんですが、とっても甘くて美味しいんです。

自慢じゃないですが、京都の酢茎漬けで有名な酢茎菜という名前の珍しいカブ、これもカブらしからぬ形でいつも敬遠されていて、売れたことがないんですが、すんごく甘くて、ジューシーな食感があるんです。

そして、聖護院大カブもどこが大カブなんだ?っていうくらい、こじんまりした出来ですが、加熱するといい味が出てくるんです。

これらのカブをスライスして切って炭火で焼いてもらって、お客さんに無理矢理(?)食べさせたら、好評で、おかげさまで初めてスグキナが売れました!

気をよくして、昨日のアグリス成城での直売にもカブの試食を出しました。
さすがに成城学園前に炭火バーベキューセット持ち込むのは大変なので、前日夜、塩とオリーブオイルを軽く振ってグリルしたカブを、持参しました。
炭火で焼きたてに比べたら、どうしても味は落ちますが、それでもみなさん「甘いっ!」ってびっくりされてました。
特にスグキナ大好評で、完売。売り切れてから来られて買えなくて残念がるお客さままでいらっしゃったくらい。

実は、カブのグリル、我が家でもごく最近レパートリーに加えたレシピなんです。
最近はいろいろなレストランでお野菜のグリルを出していらっしゃるところが多くて、我が家でも試してみたら、これが簡単で、しかも野菜の持ち味を引き出して美味しい、ということが分かったんです。
うちでは、電子レンジオーブンのグリル機能を使っていますが、オーブントースターで焼いてもいいし、フライパンにオリーブオイルなどを敷いて、ステーキ風に焼いてもいいと思います。カブだけじゃなく、大根、人参、いろんな野菜をいっぺんにグリルすれば、楽しいし、味比べも簡単にできます。

野菜のグリル、お勧めです!

カブって実は食べず嫌いの人が多いのかも。
漬物のイメージしか無かったり(漬物も美味しいんだけど)、今ひとつ料理にするイメージが少ないのかもしれません。

カブは漬物、ピクルスでも、もちろん美味しいですが、それだけじゃありません。

これからの寒い季節は、クリームシチューなどにすると、たまらなく美味しいです。
鶏肉とカブのクリームシチューなんて、暖かくて、ほっとして、ああ、この寒い夜にぬくぬくとおうちにいられて幸せ!って思える一品です。
ちょっと方向を変えて、鶏肉とカブのグラタン、なんてのも美味しそうです。

そして、簡単に暖かい料理を・・・という方は、是非グリル(あるいはステーキ)を試してみて下さい。
特に赤カブと白カブをスライスしてグリルして、きれいにお皿に盛り付ければ、クリスマスパーティにも出せる紅白のオードブルができます。

やっぱり、試食って大事!
って思った週末でした。

12日は成城学園前でお野菜売ります

水曜日, 12月 8th, 2010

12月のアグリス成城直売は、第二日曜日の12日です。

日時:2010年12月12日、10:00~14:00
場所:アグリス成城入口(アクセスについては、こちらより)

ハーブなどはあまり出せませんが、冬野菜本番となります。
お近くの方、どうぞ足をお運びください。

旬の野菜情報 2010.12.8

水曜日, 12月 8th, 2010

またまた、間が空いてしまいましたが、旬の野菜情報です。

また、カブの種類が増えました。

聖護院大かぶは京都の千枚漬けに使われているカブです。ほんとはもっと大きくなるのでしょうが、畑の地力がよくないのか、大かぶと言うわりには小ぶりです。
酢茎菜はやはり京都のすぐき漬けに使われているカブ。大きく育った茎葉はちょっと筋っぽいのですが、根は甘みがあって、ジューシーで、まことに美味。個人的には聖護院よりも酢茎菜で作った千枚漬け(もどき)の方が美味しかった。
日野菜かぶはちょっと離れて滋賀のカブです。日野菜漬けと言えば、ああ、あの紅白の・・・と思い起こされる方もいるかと思います。まるでゴボウのように細長いカブなんですが、上部が紅、下部が白と、色鮮やかです。独特の風味があり、漬物以外にも、サラダ、炒め物で思わぬ真価を発揮しそうです。

大根もそろそろ本番になってきました。

三浦大根:言わずとしれた、日本の大根の代表格の一つです。去年、たそりあ夫が研修中に、師匠の農場から三浦のB品をもらって帰ってきたのを煮物にしたら、日本の大根の懐かしい味が凝縮されたように詰まっていて、感激した覚えがあります。形も味も師匠の大根には遠く及びませんが、これから少しずつ出してゆきます、三浦大根。
間引きでミニ大根を出していた江都青長大根も、ようやくフルサイズが少し出せるようになってきました。でも、これ、本数が少ないんですよね。
ちょっと変り種の大根が、雲仙赤紫大根。その名のとおり、赤紫色の大根です。スライスすると縁の赤紫と中の白の対比がきれいなので、このいろどりを活かして、サラダなどにしてみて下さい。

よそより生育の遅いニンジンも、間引きのミニニンジンが少し出てきました。

京人参島人参
京人参は、京野菜の一つですが、今では全国的に金時ニンジンの名前で作られています。島人参は、沖縄の黄色い人参です。
この二つはどちらも東洋系のニンジンです。オレンジ色の西洋系のニンジンが圧倒的多数の現在、東洋系人参は幾多の品種が廃れてしまいましたが、この2品種はがんばっています。やっぱりバックに京都と沖縄がある・・・というのが、いいんでしょうかね?
さて、西洋系のニンジンを食べなれていると、これら東洋系の人参の香りの高さには驚かされます。西洋系とはまた違った香り、また違った風味、それらが濃厚に詰まっているんです。
間引きしたこの二つの品種を最初に食べた時、すごい!って圧倒されちゃいました。
もう、これは毎年作るしかない!って。
でも、今年はあんまり多くないんです。夏に播種した直後、大雨で種がだいぶ流されてしまいましたし、その後草に負けてしまったものもあります。少量しか出せませんが、お見かけした方は是非東洋系人参の威力を楽しんでください。人参は購入したら、すぐ葉っぱと根っこを切り分けて保存して下さい。葉つきの人参はきれいですが、葉っぱが根っこの養分をどんどん吸い取って、根っこの味が落ちていきます。

さて、たそりあでは秋ジャガも少しばかり作りました。
デジマニシユタカ
デジマは今年の気候には合わなかったのか、うまく育たなかったものも多かったです。実はインカのめざめもトライしてみたのですが、こちらはさらに生育悪く、収量ゼロでした。
デジマはちょっとホクホク系のお芋で、フライドポテト、ポテサラ、粉ふき芋などに向いています。ニシユタカはちょっとねっとり系の芋で、煮崩れしにくいため、カレーやシチューなど煮込む料理に向いています。

冬に向かって、根菜がだんだん主流になっていきます。
いろんな根菜を楽しんでください。

12月の大雨

日曜日, 12月 5th, 2010

12月になりました。
11月下旬、やらなきゃいけないこと山積み状態でしたが、いまだに全部終わっていません。

小麦、エンドウ、ソラマメの種蒔き、タマネギの定植はだいたい終りましたが、サツマイモ、落花生の収穫はまだ全部終っていません。秋ジャガも掘らなきゃいけません。

しかも、小麦、エンドウ、ソラマメの種蒔き直後、タマネギの定植直後、とんでもないことが起こりました。

そう、金曜日の集中豪雨(?)です。
あちこちで被害があったようですが、藤沢でもそこここでとんでもないことになっていました。台風でもないのに・・・。

いつも通っている道が川になっていて通れなくって、軽トラをバックさせてUターンさせたり。
ECOMOに野菜を届けに行く途中で、ふっと横を見ると、親水公園のグラウンドが浸水して、完全に池になっていたり(水深何十センチかありそうでした・・・)。
師匠の農園の研修生によると、朝来る途中、目久尻川が二本になっていたそうです。

ハウスのある小さな畑は、真ん中の通路を濁流が流れ、
田んぼは当然のことながら、くろも分からぬ一面の海。
用水は氾濫寸前か、氾濫真っ最中か、どちらか。

雨がおさまり、出荷を終えてから、各畑を見回ってみました。
小麦、エンドウ、ソラマメを蒔いたところは、かなり土石流が流れたところが多く、蒔いた種がどうなったか分かりません。
定植したばかりのタマネギの苗も一部流されていました。
すでに育った作物も完全に水没したものも多く、泥まみれになっています。

こういうことがあると、雨に弱い畑がどこだかがよく分かります。
元植木畑だったところは、植木を引っこ抜いた後、地盤が低くなっています。
田んぼを埋め立てて畑にしたところでは、場所によって冠水しやすいところもあります。

大雨が降っても冠水しにくい畑にしたいのはやまやまですが、一朝一夕にできることでもありません。
なんとかしなきゃと思う気持ちとしょうがないと諦める気持ち。
農業って、この二つの気持ちの間で揺れ動くことが多いようです。
諦めてばっかりいることもできませんが、なんとかしなきゃと焦りすぎても良くないような気がします。
気持ちのバランスをとるのが難しい。

とりあえずは、麦、豆の発芽を待って、発芽してないところに追加蒔きか・・・。