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Archive for 8月, 2010

旬の野菜情報 2010.8.31

火曜日, 8月 31st, 2010

8月最後の野菜情報更新です。

相変わらずの残暑、でも夏野菜もそろそろ株が疲れてきたものが多いようです。

トマトは、ここに来て、大玉が少し採れ始めました。いや、前から採れていたんですが、実割れなどで直売に出せるようなものはなく、全部自家消費にしていたんです。

Cour di Bueは先が少し尖った、牛の心臓に似た形のトマトです(私は牛の心臓を見たことがないので、ほんとに似ているかどうかまでは知りませんが)。生で食べてもよし、加熱して調理に使ってもよいトマトです。

デリシャスは名前に反しちっともデリシャス(美味しい)じゃありませんが、このところさわやかな味がのってきました。

そして、Yellow Brandywine。明るい黄色のゴージャスな大玉トマトです。さわやかでジューシーな美味しさが魅力。

ナスでは、白い丸っこいWhite Ribbedが採れ始めました。タイのナスですが、硬めの肉質は、スライスしてソテーすると美味しいです。

Sikkimという茶色いキュウリも時々出荷しています。沖縄のモーウィという赤茶色の皮のキュウリに雰囲気が少し似ています。味が淡泊なので、トウガンのように出汁やスープで煮て食べるといいんじゃないかなあ。

ズッキーニでは、Rampicanteというイタリアのトランペット型のズッキーニが実をつけています。ただ、このズッキーニ、つる性で本来は棚仕立てにするものみたいです。うっかり普通のズッキーニのように育てたら、地這いしまくり、繁りまくりで、地面に触れた実の花落ちの側が傷んでしまうんです。でも、傷んでいない部分はスライスしてソテーにすると美味しい。

変わり種のお野菜がちょこちょことできてる8月の終わりの畑です
直売所などで会うことがありましたら、是非お試しください。

雨が欲しいっ!

月曜日, 8月 30th, 2010

パソコンの調子が悪くなってました。

時々インタネットに接続できなくなる
        ↓
しょっちゅうインターネットに接続できなくなる
        ↓
たまあにしかインターネットに接続できなくなる

という経緯を辿り、とうとう全くインターネットに接続できなくなる、というところまで辿りつきました。おめでとうございます、ゴール到達のご褒美はOS再インストールがいいですか?それともPC買い替え?
で、泣く泣くPC買うことにしました。
就農1年目はなにかと物入りです。何もこんな時を狙って壊れなくても・・・。

ほんとはつましくOS再インストールを試みて、それでもだめなら買い替えという方法を取りたかったのですが、秋冬野菜の種まき、植え付けが目白押しのこの時期、悠長にOSの再インストールなぞしてる暇はありません。
加えて、この日照り、この乾燥、最後に雨が降ったのはいつだったけ?という異常な残暑の中、予定外の作業が毎日入っています。

水遣り!

普通の年(普通の年って何?という疑問は置いておいて)ならば、畑で水遣り気にするのはニンジンくらいだと思うのですが、今年ばかりはそんなわけにもいきません。
雨が降ったら種を蒔こうかな・・・と思っていたアブラナ科の秋冬野菜の数々、連日の晴天、一週間後まで晴天、最高気温33~34℃の予約がびっしりで、雨マークの気配すら感じられない状況では、さすがにとてもそのまま蒔く気にはなれません。
仮に蒔いても発芽するのは次の雨、何日後か何週間後か知らないけれど、かなり後になるのはおそらく必須。
そんなに発芽がずれてしまったら、蒔き時は8月下旬・・・なんて書いてあっても意味ないです。
少々残暑が厳しかろうと、雨が降らなかろうと、寒くなるまでにしかるべく成長してもらうためには、何がなんでも今蒔いて、発芽してもらわなきゃ困るんです。

そのためには、水遣りが必須!

新規就農者の弱点は何かが起きた時に対応するための道具、装備、インフラが不足していることです。
水遣りしなきゃ・・・って言ったって、まずは水の調達が必要です。
そして、水を入れる道具、水を運ぶ手段、畑で水を撒く手段。

幸いにして農園たそりあでは、師匠の農場で水をもらうことができました。
水道料金はお払いするつもりだったのですが、井戸水の設備があるので、それを自由に使っていいからとおっしゃっていただきました。

水を運ぶためにはタンクをホームセンターで買って、軽トラに載せました。

最後の畑に水を撒く手段。これは地道というか、原始的というか、ジョウロを使ってます。
タンクからバケツで水を汲みだし、ジョウロに移して、水を撒いていく。これがけっこう時間のかかる作業です。まして朝と夕方と二回となれば・・・。

雨が欲しいっ!

これが最近の切実な願いです。
雨がもうだいぶ降らないので、畑をうなった後の雑草の残渣も分解が進みません。種を蒔こうとしても、畝に雑草の屍骸が分解されないまま累々と連なっているのです。この残渣がごんべえ君(播種機)の運行を邪魔します。

雨が欲しいっ!

朝と夕方の水遣りから解放されれば、OSの再インストールもできるかも。

スーダングラス

水曜日, 8月 25th, 2010

しばらく前にブログ記事 土壌分析ほんとにリン酸が少ないんだろうか? で、

 作物の育ちが悪い畑がある

 土壌分析してもらったら、リン酸、カルシウム、マグネシウムの含有量が極度に低いということが分かった

 でも、単にリン酸を補給すればいい、というだけの話なんだろうか?

という話を書きました。

リン酸については、ただ外から補給するのではなく、土壌分析の値に現れない隠れリン酸を有効利用する方向を考えた方がいいのでは・・・という考えに収束していったのですが、同じことがカルシウム、マグネシウムについても言えるんじゃないだろうか?と思い始めています。

土壌分析には、その畑の問題を解決するためには、こういう肥料を何kg投入しなさい、というアドバイスが載っています。
その数値に従って計算してみると、カルシウム不足、マグネシウム不足を解消するためには、カルシウムやマグネシウムが5割以上入った肥料(20kg袋)を何袋も投入しなければいけなくなってしまいます。

ほんとにそんなに投入する必要があるんだろうか?

お隣の畑はなんの問題もなくて、うちの畑ではマグネシウムの塊みたいなものを何十kgも入れなきゃいけないほど、土の違いがあるもんなんだろうか?

あるにしても、それは畑の表層だけの問題なんじゃなかろうか?

ある土地がかなりの深さにわたって隣の土地と成分がまったく異なってしまう・・・というのは、ちょっと不自然な気がします。
表層だけなら、それまでの畑の経緯によって、かなり差が出てくることは考えられるのですが。

もし、深いところには隠れカルシウムや隠れマグネシウムがあるのなら、それをもっと生かしてやることができないんだろうか?

深いところの資源を地上に持ってきてくれる代表格は植物です。
植物は種によって、いろいろな深さのところから、いろいろなものを吸い上げて、地上に持ってきてくれます。

その性質を有効利用したものの一つが緑肥です。

そこで調べてみると、こんなのが見つかりました。

http://to-noken.ac.affrc.go.jp/DB/DATA/027/027-163.pdf

前提が塩基が過剰になった土壌からどうやって塩基を除去するかというのが目的なため、うちのケースとちょっと違いますが、スーダングラスという緑肥がソルゴー、トウモロコシに比べて、カルシウムやマグネシウムの吸収が大きいという結果があるのだそうです。
ということは、スーダングラスを緑肥として植え、育ったらすきこんでやるということを繰り返せば、そのうちカルシウム、マグネシウムの量も増えてくるんじゃないでしょうか?

そこで、買いました!
スーダングラスの種。

これを問題の畑のあちこちに蒔いてみようと思います。

ただ、これだけでは時間がかかるので、多少はカルシウム、マグネシウムの投与も最初はやった方がいいかなと、牡蠣殻石灰を少しずつまいています(マグネシウムについてはまだ)。

スーダングラス、効果があるか?

旬の野菜情報 2010.8.23

月曜日, 8月 23rd, 2010

パソコンの調子が悪くて、更新が滞っていました。パソコンも夏ばて?

さて、野菜情報更新です。
今回、追加は一つだけ。

十六ささげRed-Seeded Asparagus Beanを追加しました。

Asparagus Bean とは、英語で十六ささげのこと(他にも Long Bean という呼び方もあります)。
ですからRed-Seeded Asparagus Beanとは、さしずめ赤種十六ささげとなるんでしょうか。

見た目、日本古来の十六ささげと何が違うんだろう?っていう感じです。
(そういえば種の色何色だったっけ?)
でも、初採りしたこの赤種十六ささげを炒めて食べてみて、びっくり。

甘いんです。
莢の内側の種を包んでいるふわふわの白い部分が甘いんです。
畑のせいか(今までの十六ささげと違う畑で育てています)品種のせいか?
謎ですが、ともかく甘いんです。

細い、若い莢は、まだ種を包む白いふわふわの部分が発達していないせいか、そんなに甘みは強くありません(でも茹でたり、炒めたりすると、ほんのりと甘みがあります)。
でも、ちょっと太りかけた莢はほんとに甘い。

この赤種十六ささげのB級品の入った袋を畑の隅に置いておいたら、たくさんの蟻に群がられたことがありました。この甘さにひかれて蟻が集まってきたのでは?と疑っています。

十六ささげもなかなか奥が深いです。
いや、ひょっとすると畑のせいかもしれませんから、野菜づくりは奥が深いです、と言うべきでしょうか・・・。

暑い時には・・・

水曜日, 8月 18th, 2010

お盆明けから異様な猛暑が続いています。
農業一年生にとって、この暑さのもとでの畑仕事は過酷です。

と思っていたら、この道ン十年の師匠ですら、この暑さにはまいっているようです。
当然のことながら(?)研修生の皆様もぐったり、ばてばて。
お昼ごはん時に出るのは、暑さの話題ばかり。

気温が2~3℃違うだけで、体への負荷もかなり変わってきます。
風のあるなしも大きい。
このあたりは午前中風が凪ぎ、午後風が吹くパターンが多いようです。だから、猛暑で気温が急上昇する午前中はかなり辛い時があります。

なにはなくとも水。
お茶なんて贅沢なことは言いません。
冷えた水でなくてもかまいません。
ともかく水分補給が生死を分けます。

なんて、おおげさでもなんでもないんです。
ン十年農業やっていても、うっかり水分補給を怠って熱中症、というのは珍しくないんです。
熱中症だけは怖い、と思っているので、水分補給だけは気をつけています。
もちろん陽射し対策、紫外線対策もいろいろやっていますが、ともかく水!
一昨日なんかは、たそりあ夫婦、午前中だけで各々1.5Lくらい水を飲みました。

「暑さでふらふらして、耕うん機がまっすぐ押せないんだよなあ」

と、たそりあ夫。

猛暑の時は機械の扱いも控えた方が良さそうです。

暑い時には、何もしない

というわけにもいかないけれど、

暑い時には、無理をしない

というのは、大事です。

旬の野菜情報 2010.8.17

火曜日, 8月 17th, 2010

お盆が終りました。
農業1年生は、お盆休みも関係なく、畑仕事です。

お盆は、場所によって、人口減少地域と人口増加地域があるようです。
鵠沼の直売所では、お盆休み期間ぐっとお客様の数が減ったそうです。
逆にわくわく広場 伊勢原店ではお盆の間、かなりの人出があったとか。

鵠沼のあたりでは、お盆休みはどこかへ遠出される方が多いのでしょう。
わくわく広場 伊勢原店のあたりでは、お盆には子供や孫が帰ってきて、にぎやかになるおうちが多いのかもしれません。
親戚一同がそろい、ビールだ、ご馳走だということになれば、当然食料品の買出しも増えるわけです。
しかもこの残暑、猛暑。
ビールがなきゃやってられん、おい、枝豆っ!
ってことになるんでしょうか、枝豆の売れ行きがものすごく良かったんです。

さて、野菜情報に新しい野菜の情報を追加しました。

まずは枝豆
品種はたんくろう
黒豆の枝豆です。
甘味、香り、コクがあって、美味しい枝豆です。
農薬を使っていないため、カメムシにやられて出荷できない株も多かったのですが、無事だったぷりぷりに太った株は美味です。
茹でたてを是非どうぞ!

オクラには、新顔ダビデの星(Star of David)が加わりました。

なにゆえダビデの星なのかというと、オクラを切った時の切り口がお星様のようだからというところからついた名前のようです。
しかもこれはイスラエルの品種。
軽く茹でて、小口に切り、このお星様をお洒落に演出してみて下さい。

そして、わずかですがスープセロリ?を出荷しました。

師匠から苗をいただいたセロリで品種名がよく分からないのですが、茎が大きく立派になる品種ではなく、小ぶりの品種だということで、スープセロリかキンサイの類だろうと想像。うまく育てられなかったのですが、中心の青いところは香りもよいので、ハーブのように利用してもらおうと、小さいものをまとめて出荷しました。
我が家では、文字通りスープに入れたら美味しかったです(火を止める直前くらいに細かく切ったセロリの葉を加えます)。
また、肉などの炒め物に、このセロリの葉を切ったものを入れると、肉の味にセロリのさわやかな風味がマッチして美味しいんです。この場合もセロリは最後の方で入れて、あまり熱を加えすぎないのがいいでしょう。

若いのが好み? 成熟したのがお好き?

火曜日, 8月 10th, 2010

女性の話ではありません。

ささげの話です。

先日、師匠(夫が研修させていただいた農家の師匠です)のおうちでお昼を食べている時に、十六ささげの話になりました。
日本はどうしても莢豆というとインゲンが基準になってしまうのか、十六ささげを買う人も、熟しかけのものより、若い青々とした莢を選ぶ傾向が強いようです。

でもっ!

十六ささげって、若いのよりも、ちょっと熟しかけてきたものの方が、豆の味がして美味しいと思うっ!

と言ったら、師匠が強く同意。そうだよねえ、豆の味がした方が美味しいよねえと、たそりあ夫婦と師匠で盛り上がってしまいました。

まあ、好みなんですが、青みのお野菜という感覚で使うなら、若い方がいいでしょうし、ちょっと豆のコクのある味を求めるのならすこうし成熟したものを使うといいと思うんです。
でも、中には青々として細いささげが良いささげと思い込んで、まだ成熟したものの味を知らないお客様もいらっしゃるんじゃないかしら?
そうだとしたら、教えてあげたい、この豆のコクの加わった美味しさを・・・。

ところで、私は十六ささげは炒め物、揚げ物でしか使ったことがありませんでした。

辰巳芳子「辰巳芳子のことことふっくら豆料理」に

十六ささげは、隠元より性根が強いので、やさしい扱いでなく、生で切ったなりを、直に油炒めして、酒、濃口醤油でからめ煮するか、味噌炒めにします。

とあったのが頭を支配していて、そこから脱け出せないでいたのです。
でも、インターネットで検索してみると、意外に茹でて調理する例が多いので、試しに十六ささげを茹でてみました。
すると、これがまた、美味しいんです。
ドレッシングでもかけるか、味噌でもつけるか、と悩んでいたのですが、茹でたてがもうそのままで美味しかったので、何もつけないままで全部食べてしまいました。

決してメジャーな野菜ではありませんが、奥の深い十六ささげです。

旬の野菜情報 2010.8.9

月曜日, 8月 9th, 2010

野菜情報に新しい野菜の情報を追加しました。

ナスThai Long Greenという品種を追加しました。

名前が示すように、タイで作られてきた、緑の長ナスです。
おそらくタイカレーとかに使われるのであろうと想像されますが、タイ料理詳しくないので詳細は不明。
焼きナスと炒め物にしてみましたが、甘味があってやわらかくて美味しいナスです。
できれば、このきれいな緑色を生かしたいところですが、加熱料理では難しそうです。今度、糠漬けにしてみようかな。

そして、オクラBurgundyという品種を追加しました。

バーガンディー(Burgundy)とは色の名前なんだそうです。
赤ワインの赤。ワインレッド。
あの、ちょっと暗めの神秘的な赤。それがまさにこのオクラの色です。
このオクラのワインレッドは残念ながら、加熱すると消えてしまいます。普通の緑色になってしまうんです。
こういう赤いオクラの色を生かしたい時には、生のままで調理するのだと教えていただきました。
赤いオクラなんてちょっと洒落ています。1cmくらいに斜め切りにして、ソースをつけながら食べるとか、たくさんある時には、丸ごとをディップのようにして食べるのも夏らしくていいですね。
緑のオクラと一緒に盛り合わせるとさらにお洒落だと思います。

そして、真打ち(?)金俵まくわ

まくわうりの一品種ですが、高級なやわらかいメロンと違い、まくわうりはしゃきしゃきとしっかりした歯ごたえが特徴です。
でも、その上品な甘味と魅力的な香りは、昔から愛されてきました。
最近は作る人も少なくなってしまいましたが、見かけたら是非お試し下さい。

それから、最近、鵠沼の直売所に加えて、わくわく広場 伊勢原店にも時々野菜を出しています。
「農園 たそりあ」の名前入り野菜の説明ラベルが入っているのが、うちの野菜です。お近くにお寄りの節は是非どうぞ。

ほんとにリン酸が少ないんだろうか?

金曜日, 8月 6th, 2010

ちょっと前のブログ記事 土壌分析 で、

 作物の育ちが悪い畑がある

 土壌分析してもらったら、リン酸、カルシウム、マグネシウムの含有量が極度に低いということが分かった

という話を書きました。

この結果を見て、さあ、大変、リン酸、カルシウム、マグネシウムをなんらかの形で畑に投与しなければ・・・と思ったのですが、その後いろいろ調べていくうちに、そういう単純なことでいいんだろうか?と思い始めました。

最初のきっかけはリン酸の値です。

私は土壌分析のリン酸の値は、土壌に含まれる全てのリン酸の値だと思っていたのですが、そうじゃないかも・・・。
いろいろ調べてみると、土壌分析のリン酸の値は、可吸態リン酸と呼ばれるものの含有率であることが多いようです。

リン酸は土壌の中でいろんな形態をとっています。

1.カルシウムとくっついたリン酸
 カルシウム型リン酸と呼ばれています。植物の根っこから吸収されやすい形のリン酸です。

2.水に溶けやすい水溶性のリン酸
 土壌溶液リン酸、水溶性リン酸と呼ばれています。水に溶けて植物に吸収されやすい一方、水とともにどこかへ流れて失われやすい形のリン酸です。

3.アルミニウムや鉄とくっついたリン酸
 アルミニウム・鉄型リン酸と呼ばれています。この形のリン酸は植物に吸収されにくく、酸性土壌では特にこういうタイプのリン酸が増えやすいとのこと。

4.微生物にとりこまれたリン酸
 有機態リン酸と呼ばれています。植物の根っこにくるまれた状態のリン酸も同じように扱われています。こういう形のリン酸は、アルミニウムや鉄とくっつくこともなく、微生物が死んで分解されると徐々に土壌に放出されてゆきます。堆肥をたくさん使った畑(微生物の多い土壌)に多いタイプのリン酸です。

上の四つのうち、1と2がすぐに植物が吸収可能なリン酸ということで、可吸態リン酸と呼ばれています。
土壌診断で計測されるのはだから、1と2のリン酸値の合計(おそらく)。
うちの畑で値が低いのも、1と2の合計。

逆に言うと、3と4はひょっとしたらあるかもしれない。
正直、4はそんなに多くないかもしれません。何年も何もしていなかった、堆肥とかも投入していない畑なので、自然に草を分解する微生物はそれなりにいるのかもしれませんが、とりたてて多いわけじゃないのかもと思っています。
でも、3はけっこうあるかもしれません。

植物がすぐに利用できる形のリン酸は少ないのかもしれないけれど、隠れリン酸はひょっとしたらあるのかも?

というのが、いろいろ調べて到達した結論です。

そして、土壌分析の結果「カルシウムが少ない」というのが、さらにこの結論と結びつきます。
カルシウムが増えれば、隠れリン酸が1.のカルシウム型リン酸に転じるのでは?
単にリン酸を投与するというのではなく、土壌の隠れリン酸をなんとか生きたリン酸の形にしてやる方が自然なのでは?

そういう考え方にどんどんと傾いていったわけなんです。

さらに、さらに、堆肥や未分解の有機物をうまく使ってやれば、土壌に微生物が増えていって、4.の有機態リン酸が増えるのでは?
これは、土壌診断のリン酸値にはなんら貢献しませんが、大事なのは値ではなく、植物が適度なリン酸を利用できるかどうかということです。そういう意味で、少しずつリン酸を放出してゆく有機態リン酸というのは、一番理想の形なのかもしれません。

そう考えてくると、土壌診断の結果を見て、慌ててリン酸をがんがん畑に投与するのは、ちょっと見送ろうという気持ちになってきました。

まず、カルシウムを増やすことを考える。
それから、これは今でも恒常的に努力していることなんですが、土壌の微生物を増やすことを考える。

この二つをやっても、改善されなかったら、その時に始めてリン酸投与を考えてみる。

というのでもいいんじゃないかなあ。

旬の野菜情報 2010.8.4

水曜日, 8月 4th, 2010

野菜情報に新しい野菜の情報を追加しました。

トマトに2品種追加。

定番調理用トマトの サンマルツァーノ

薄い黄色のミニトマト、 Snow White

サンマルツァーノはトマトソースにすると、むちゃくちゃ旨い。超簡単なトマトソースの作り方はこちらを見てくださいね。

Snow White、収穫量が少ないので、なかなかまとまった量が出せないのですが、これが実は隠れたお勧めミニトマト。
ミニトマトというのは、たいてい甘さが売り物なんですが、このSnow Whiteは甘さにさわやかな酸味となんともいえない香りが加わり、そうか~、トマトには、ただ甘いだけじゃない、こんな複雑なさわやかさを持つ品種もあるのね~と感動してしまうようなトマトなんです。

そして、いかにも盛夏らしい野菜が二つ、新たに加わりました。

まずササゲ(長ささげ、十六ささげ)

なが~い莢を食べる、ちょっと珍しい莢豆ですが、昔から食べられてきた真夏のお野菜です。
インゲンと違って筋取りしなくてもいいし、下茹でもしなくていいし、そのままざくざくと切って、フライパンでじゃじゃっと炒めれば、簡単に一皿できてしまうのが嬉しい莢豆です。

品種は三つあります。

十六ささげという名前で昔から出回っている、定番品種。

けごんの滝は名無しの十六ささげよりも色が濃いのが特徴です。

そして、珍しい赤い十六ささげChinese Red Noodle

どれも美味しい品種なので、是非活用してみて下さい。

それからオクラ

今、出荷中なのは、Burmeseという品種です。
Burmeseというのは「ビルマの」という意味。ビルマのオクラです。
薄い緑のオクラで、かなり大きくなっても硬くならず、やわらかいんです。
しかもほんのりした甘味があって、ものすごく美味しい。
お勧めのオクラです!

美味しい夏野菜が次から次に出てくる季節です。
どれにしようか迷われることも多いと思いますが、いろんな野菜情報を参考にしながら、好みのものを選んで下さい。