12月になり、霜がおりるのも珍しくなくなりました。
野菜はすっかり冬野菜仕様です。
大根、人参(うちはまだ殆ど出せていませんが)、長ネギ(うちは殆ど出せていませんが)、キャベツ(うちは全く出せていませんが)、ブロッコリー(うちは全く出せていませんが)、カブ・・・
直売所でも定番冬野菜は人気ですが、一つだけ例外があります。
カブ、蕪
なぜかカブの売れ行きがすんごく悪いことが多いんです。
うちのカブは見目も悪く、生育も悪く、小さくて貧弱なものが多いので、うちのカブだけが売れないのなら納得がいくのですが、師匠の農場の立派なカブですら殆ど売れないんです。
なぜ、なぜなんだ?
カブって美味しいのに!
と、不思議に思っていましたが、カブってどうも好き嫌いがあるらしいです。
師匠のお母さんによると、カブは好きな人と嫌いな人にはっきりと分かれる、んだそうです。
(師匠のおうちでは、師匠とお母さんがカブ大好き、お父さんがカブ大嫌いなんだとか・・・)
加えて藤沢のあたりでは、昔はカブって殆ど作っていなかったそうです。だから、昔はカブが食生活に取り入れられていなかった。そのまま世代を経て、なんとなく受け継がれてきた食文化が、なんとなくカブを敬遠している・・・のかもしれません。
カブって美味しいのに!
ところで、先日の鵠沼の直売では、幸福の絶頂にいる仲間が炭火バーベキューセットを持ち出してきて、大根ステーキを直売所の横で作っては、みんな(お客さま&スタッフ)に振舞いました。
これはいい機会とばかり「うちのカブも焼いて!」とお願いして、カブもいろいろ(寄居カブ、聖護院カブ、酢茎菜)焼いてもらいました。
このカブのステーキ、カブの鉄板焼きが大当たり!
自慢じゃないですが、うちの寄居カブ、見かけはすんごいちんくしゃで、生育不良のあばたづらだったりするんですが、とっても甘くて美味しいんです。
自慢じゃないですが、京都の酢茎漬けで有名な酢茎菜という名前の珍しいカブ、これもカブらしからぬ形でいつも敬遠されていて、売れたことがないんですが、すんごく甘くて、ジューシーな食感があるんです。
そして、聖護院大カブもどこが大カブなんだ?っていうくらい、こじんまりした出来ですが、加熱するといい味が出てくるんです。
これらのカブをスライスして切って炭火で焼いてもらって、お客さんに無理矢理(?)食べさせたら、好評で、おかげさまで初めてスグキナが売れました!
気をよくして、昨日のアグリス成城での直売にもカブの試食を出しました。
さすがに成城学園前に炭火バーベキューセット持ち込むのは大変なので、前日夜、塩とオリーブオイルを軽く振ってグリルしたカブを、持参しました。
炭火で焼きたてに比べたら、どうしても味は落ちますが、それでもみなさん「甘いっ!」ってびっくりされてました。
特にスグキナ大好評で、完売。売り切れてから来られて買えなくて残念がるお客さままでいらっしゃったくらい。
実は、カブのグリル、我が家でもごく最近レパートリーに加えたレシピなんです。
最近はいろいろなレストランでお野菜のグリルを出していらっしゃるところが多くて、我が家でも試してみたら、これが簡単で、しかも野菜の持ち味を引き出して美味しい、ということが分かったんです。
うちでは、電子レンジオーブンのグリル機能を使っていますが、オーブントースターで焼いてもいいし、フライパンにオリーブオイルなどを敷いて、ステーキ風に焼いてもいいと思います。カブだけじゃなく、大根、人参、いろんな野菜をいっぺんにグリルすれば、楽しいし、味比べも簡単にできます。
野菜のグリル、お勧めです!
カブって実は食べず嫌いの人が多いのかも。
漬物のイメージしか無かったり(漬物も美味しいんだけど)、今ひとつ料理にするイメージが少ないのかもしれません。
カブは漬物、ピクルスでも、もちろん美味しいですが、それだけじゃありません。
これからの寒い季節は、クリームシチューなどにすると、たまらなく美味しいです。
鶏肉とカブのクリームシチューなんて、暖かくて、ほっとして、ああ、この寒い夜にぬくぬくとおうちにいられて幸せ!って思える一品です。
ちょっと方向を変えて、鶏肉とカブのグラタン、なんてのも美味しそうです。
そして、簡単に暖かい料理を・・・という方は、是非グリル(あるいはステーキ)を試してみて下さい。
特に赤カブと白カブをスライスしてグリルして、きれいにお皿に盛り付ければ、クリスマスパーティにも出せる紅白のオードブルができます。
やっぱり、試食って大事!
って思った週末でした。