旧年中にアップデイトできなかった旬の野菜情報です。
まず、カブから。
Golden Globe Turnip
は、洋モノのカブです。
日本のカブと雰囲気が違います。しっとりと和風のお惣菜に溶け込むカブではありません。
キャベツくさいんです、風味が。
でも、このキャベツくささが油とともに加熱されると、なんともいえない美味しさに変わります。
グリルがおすすめ。(他にもっといい調理法があるのかもしれないけど)
大根では、
上野地大根
が出てきました。
山梨県諏訪地方で作られている辛味大根の一種です。
おろすと水分の少ない、とてつもなく辛い大根おろしが出来ます。これを薬味にして蕎麦を食べたりするそうなんです。
でも辛い大根おろしを楽しむだけではありません。円筒形で揃いが良いということで、干して沢庵にするのによく使われている大根でもあります。
今、うちではこの上野地大根の厚めの切干大根を作っている最中ですが、干すと甘くなります。干しかけをついそのまま齧ってしまうほど美味しいです。
そして、普通のお惣菜にも使える大根なんです。煮物に向きます。
サツマイモも12月にはいろいろ出しました。
安納
金時
太白
紫芋
安納は最近流行のねっとり系の甘~いお芋です。
金時は紅赤と呼ばれている昔ながらの金時ではなく、鳴門金時とか五郎島金時と同じ系統の高系14号という品種です。
ベニアズマと同じくホクホク系の甘いサツマイモですが、ベニアズマとは風味が異なります。
太白は、身が白いサツマイモ。上等な和菓子を連想させる上品な甘さが特徴です。干し芋に向く品種ですが、焼き芋などでも楽しめます。年配の方には懐かしいお芋らしい、という話も聞きました。
紫芋も、最近あちこちでよく見かけるようになりました。中まで濃い紫のサツマイモで、ベニアズマなどほど甘みは強くありませんが、紫のもとになっているアントシアニン色素の健康効果が期待されてか、人気上昇中です。紫を生かしてスイーツにしたり、揚げたものをつけあわせの彩りに加えたり、いろいろと応用範囲の広いサツマイモです。
菜っ葉類もいくつか。
ごせき晩生小松菜
小松菜は日常のお惣菜に活躍の菜っ葉です。おひたし、汁の具、炒め物。
特に関東圏では雑煮の具に欠かせないのでは?
鳴沢菜
は菜と名はつけど、むしろカブに近いです。
野沢菜の近縁にあたりますが、野沢菜と違い、大きく太る根っこがカブのように食べられ、しかも美味しいんです。
寒さにあって、葉にも根にも旨みを増すこの野菜は、昔から山梨県鳴沢村で作られてきました。
煮物、炒め物、汁の具、漬物、料理幅の広いお野菜です。
タアサイ
は、もうすっかりなじみになった中国野菜。
炒めると旨みが出てきて、美味しい。
蕾野菜も年末からデビューです。
ブロッコリーでは、
Calabrese Green Sprouting Broccoli
イタリアから1880年代にアメリカに渡って、ずっと作られてきた品種です。
硬い蕾も、やわらかくほどけてきて花が咲きかけた蕾も、どちらも美味しいです。
カリフラワーでは
Purple of Sicily
Green Macerata
Green Macerata はちょっと黄緑色がかったカリフラワー、Purple of Sicily はシチリア島の紫のカリフラワーです。
紫色は加熱すると緑になるという話なのですが、我が家でやってみたところ、茹でても蒸しても緑になりませんでした。ちょっと色調が暗くなるものの紫のまま。
どちらも茎も葉も美味しく食べられますから、捨てないで下さいね。
僅かながらも黒豆も収穫しました。
お正月の甘い黒豆も美味しいですが、硬めに茹でた黒豆をご飯と一緒に炊き込んだ黒豆ご飯もいいものです。
ハーブ類はもうすっかり影を潜めてしまいましたが、冬に収穫のハーブもあります。
ホースラディッシュ
西洋わさびとも呼ばれています。ローストビーフの薬味にするので有名です。
扱いは普通のわさびとだいたい一緒。食べる直前に、目の細かいおろしでおろして下さい。細胞が潰れて空気に触れると、酵素の働きで辛味成分が生じるんです。時間をおくと辛味が抜けてゆきますから、注意して。
保存は、土に生けておく、濡れ新聞紙にくるんで冷暗所(冷蔵庫の野菜室など)におく、など、涼しいところで乾かさないようにが基本です。
厳寒期に入り、野菜も少しずつ乏しくなっていきます。
春までちゃんと野菜を出していけるんだろうか・・・心配になってくるこの頃です。